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あれだけ大掛かりな襲撃をしておいて、攫ったのは私たち二人だけ。実際に、回収したら五分で撤退。つまり、目的は私たちだけだったというわけだ。
実際に、敵と接触した時も私は殺せない相手だった。爆豪も同様。
私たちの情に訴えかけるようにしている当たり、今も直ぐに殺されることは無い。爆豪も私も拘束が取れている今がチャンスなんじゃないか。
爆「言っとくが、俺ァまだ戦闘許可解けてねえぞ」
爆豪は、大口をあけて笑いながら重心を下げた。戦闘態勢だ。
心葉「……はあ」
マグ「自分の立場よく分かってるわね……！ 小賢しい子！」
トガ「刺しましょう！」
荼毘「いや……馬鹿だろ」
Mr.「その気がねえなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを……。やっちまったな」
敵たちは、爆豪の発言に身構えた。戦闘すると高らかに宣言しているようなものだ。
爆「したくねーモンは嘘でもしねんだよ俺ァ。こんな辛気くせーとこ長居する気もねえ」
私は、爆豪に少し身体を近付けた。戦闘するなら、私も参加する。戦闘しながら、逃げ道を確保する。
心葉「Aも同じ意見？」
『せやけど』
死柄木が、地面に落ちた手を眺める。明らかに、普通じゃない雰囲気だが怯えていてはダメだ。どんな行動をとるか、見ておかないと。
黒「いけません死柄木弔！ 落ち着いて……」
ワープゲートの男が死柄木に声をかけた。死柄木は、髪の間から覗く目で爆豪を鋭く睨みつける。
『……ッ。ハッ……』
身の毛がよだつほどの恐怖が、全身に走った。私自身が睨まれた訳では無いのに。
ビビるな。
死「手を出すなよ……おまえら。こいつらは、大切なコマだ。出来れば、少し耳を傾けて欲しかったな……。君たちとは分かり合えると思ってた……」
爆「ねぇわ」
死「仕方がない。ヒーロー達も調査を進めていると言っていた。悠長に説得してられない。
……先生。力を貸せ」
……先生？
『アンタ、ボスじゃないんや』
爆「白けんな」
死「黒霧、コンプレス。二人を眠らせてしまっておけ。ここまで人の話聞かねーとは、逆に関心するぜ」
私は、右手に個性の鉄格子を出した。爆豪も、ジリジリとゆっくり後退しながらも敵達の動向を見張っている。
逃げ道は、恐らく後ろの扉一つ。最悪は、ワープゲートに取り込まれて逃げられなくなること。
爆豪の個性も、私がいるせいで無差別に出せない。
阿呆。できない理由を探すな。どうにか考えろ。頭、動かせ。
その時、後ろにある扉がノックされた。緊迫した空気に似合わない配達員の声。
「どーもォ。ピザーラ神野店です」
……逃げる、チャンスが来た。
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
