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身動きが出来ない。けど、皆の声は聞こえる。やらかした。あれだけ、捕まらないと豪語しておいて捕まってしまったなんて。
｢短い間だったがこれにて幕引き!! 予定通りこの通信後五分以内に回収地点へ向かえ！｣
……本当に、私たちの回収だけが目的だったのか。私は、身体を捩るが一切動けそうにない。困った。
敵が、緑谷くん達から背を向けて走り始めた。グラッと体の軸がブレて口元を抑える。酔うやつだ。
轟｢させねえ!! 絶対逃がすな!!｣
焦凍くんの声がする。敵は、木々を軽やかに移動していてまるで追いつきそうにない。
私は、何も出来ない。こんなに必死になってくれているのに、私は一切何も。
『くそ、くそァ……！ 離せ、出せよ。……嫌だ』
最悪だ。体育祭の時から何度も、何度も自身の弱さを直接見せつけられる。緑谷くんも、あんなに怪我を負っているのに。
『……出して、おねがいだから』
内側から、私を閉じこめる膜を叩くがやはりビクともしない。無力感を全身で味わって、今にも泣きそうになっていると背後から、野太い声が迫っていることに気がついた。
障｢おおおおおお!?｣
障子さんの声？ まるで、追いつきそうになかったはずなのにどうしてこうも声が近づいているのか分からない。
辺りは暗く、敵によってどこかに仕舞われているのだろう。どうにか、外を見たくて視線を動かしていると強い衝撃に襲われた。
｢知ってるぜ、このガキ共!! 誰だ!?｣
｢Mr.避けろ｣
｢！ 了解｣
敵たちの会話の後、｢うあ゛!!!｣と悲痛な叫びが聞こえた。空気が揺れる音、焦凍くんの右側の個性の音。
トガ｢トガです、出久くん！ さっき思ったんですけど、もっと血出てたほうがもっとカッコイイよ、出久くん!!｣
緑｢はあ!!?｣
トガ。あの血に対する執着はなんなのだろう。私は、口周りを腕でガシガシと拭った。乾いた血が赤黒くなって腕に付着する。汚い。
Mr.｢いってて……、とんで追ってくるとは！ 発想がトんでる｣
心葉｢ちょっと。Aと爆豪は持って来とん？｣
Mr.｢もちろん｣
……姉の声もした。敵と話している。いや、理解はしていたけど、しては、いたけど。
障｢二人とも逃げるぞ!! 今の行為で、ハッキリした……！ 個性はわからんがさっきお前が散々見せびらかした……右ポケットに入っていたこれが、常闇・檻守・爆豪だな、エンターテイナー｣
障子くんが、そう言ったのが聞こえた。私たちは右ポケットに入っていたのか。だから真っ暗だった。
……じゃあ、今も外は真っ暗なのはどうして？
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
