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心葉｢仕方ない。弔くんには連れてくって言うてもうたし、力ずくかな｣
姉は、ゆらりと立ち上がると勢いよく地面を蹴った。私より頭一つ大きい姉は、私の頭を鷲掴みして地面に叩きつけふ。それなりに大きい石が、頬に突き刺さったのが分かったが痛みに堪えて姉の脚を引っ掛けた。
心葉｢!?｣
体制を崩し、腕の力が弱まったところを抜け出して姉の横腹に膝蹴りを入れた。少し距離が出来たところで、更に姉の鳩尾に拳を込める。
心葉｢もー、反抗期かなんかなん？｣
しかし、姉の声色は変わらず手応えもない。ヒーロースーツなら関節に打撃の効果とウエイトを挙げるためのアイテムを仕込んでいるが今はただの私服だ。
それに対して、姉は戦闘も想定に入れた服装なのだろう。腕にはちゃんとサポートアイテムのワイヤーが入っている。
加え、私が崖から落ちたあと後を追ってきた姉が飛び降りてきたが脚を痛めてる様子もない。靴にも細工されてる。
完全に分が悪い。正直、戦わず逃げる方が良いのだろうが機動力も今は負けている。
なら、ここを抑えて緑谷くんと洸汰くんが逃げるタイミングに合わせ離れる。これで行こう。
心葉｢何呑気に考え事しとんねん｣
『あ゛ぁ!?』
崖の上からも、ガシャガシャと岩が崩れる音が聞こえる。二つの戦況を把握しながら脱出の機会を伺わなくてはならない。
そんな、油断を姉が逃すわけがなかった。私が一瞬視線を崖上に向けた瞬間を狙って、腹部に鉄格子を叩きつけた。
似た個性を持った私達は、使い方も似ている。個性で取り出した武器が、体制を崩した私を立て続けて襲う。
心葉｢Aはずぅ……とウチの後ろぺたぺた着いてきとったのに｣
姉は、私の長い髪を掴んで無理やり顔を上げられる。
心葉｢知らん間に生意気になってもうて｣
姉の力がこんなに強いなんて知らなかった。雄英で頑張っていたのだから、当たり前と言えばそうだがそれでも私は腕相撲で負けたことはなかったし。
……知らない事ばかりだったんだ。
既に、脳みそが沸騰しそうで熱くて、痛くて堪らない。でも、個性を解いたら洸汰くんが。
心葉｢うん、そろそろ戦意喪失したかな｣
姉は、そう言うと満面の笑みを浮かべた。髪を掴んだまま、ズルズルと私を運ぼうとする。
ブチブチと髪が抜ける音がした。痛い。こんなんなるなら、やっぱ切っときゃ良かった。苦しい。痛い。
緑｢檻守さんを……、離せ!!!!｣
洸汰くんを抱えたままの緑谷くんが、姉に直接落下して攻撃を与えた。掴まれていた髪が急に解放され、勢いあまり頭をまた打ってしまう。
『緑谷、くん！』
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
