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洸｢なんで……!!｣
私は、洸汰くんと身体を離し背中へ隠した。緑谷くんも、咳き込みながら私達の前へ立つ。
一瞬見えた敵の個性。明らかに、本来ある腕に筋肉繊維を纏っていた。緑谷くんと同じ筋力増強系の個性と見ていいだろう。問題は、一振で岩の塊を壊せてしまうパワー。
あれだけ、牙を向いていた洸汰くんが大粒の涙を流している。当たり前だ。怖くないわけが無い。誰だってそうだ。
それを、安心させてあげられるのがヒーロー。そうでしょ。ねーちゃん。
『洸汰くん。今から、小さい檻に入ってもらう。怖いと思うんやけど、絶対に入っとったら安全な檻や』
私は、洸汰くんの頭を優しく撫でた。
敵を捕らえるだけじゃない。檻で、守る。名で体を表せ。
両手を叩けば、私の身体から洸汰くんを捕らえる檻が現れる。
『絶対、救ける』
緑｢必ず、救けるから｣
これで、私がしでかさない限り洸汰くんは安全。問題は、ここから逃げ出さないといけないことだがそんなことを敵が許すとも思わない。
すでに、緑谷くんが交戦しているけれどまるで効いている気もしないのだ。
｢必ず救けるって？ はぁははは……。さすがヒーロー志望者って感じだな。どこにでも現れて正義面しやがる。緑谷ってやつだろ、おまえ？ ちょうどいいよ。おまえは率先して殺しとけってお達しだ｣
敵は、そう言うと片側の口角をいやらしく挙げた。その後、右目でじろりとこちらを見る。左目の義眼が不気味だ。
｢んで、そっちが檻守Aか。殺せねえなあ。
ってことで緑谷ァ……。じっくりいたぶってやっから、血見せろ｣
敵の右手が、筋肉の筋のようなもので覆われた。先程も見た攻撃前の挙動。攻撃は、間違いなく緑谷くんに向けられている。
私は、即座に敵の拳と緑谷くんの間に入った。
『ぁがっ!?』
緑｢何やってるんだよ！ 檻守さん！｣
『……緑谷くん、逃げた、方がいい！』
呼吸器官が狭まっているのが分かった。声を絞り出せば、敵の眉が顰められる。
『檻守は殺せないって、言うた！ 私が、受ければ二人は逃げ、れる！ 私も死なん！ 早く！』
証拠に、私が間に入った瞬間拳の挙動が少し変わった。筋肉繊維が明らかに、減ったのだ。
緑｢そんなの……出来るわけ、ないだろ！｣
『できる出来ないやない！ やんの！』
岩に叩きつけられた私が、必死に叫んでいるというのに緑谷くんはわからず屋だ。横から、敵に拳を振るおうとする。
そして、私と同じように緑谷くんも岩に叩きつけられた。
｢知ってたら教えてくれよ。爆豪ってガキはどこにいる？ 一応仕事はしなくちゃあ……｣
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
