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林間合宿三日目。私達は、個性を伸ばす訓練を続けていた。私の場合は、視界外でも硬度を維持出来るように集中する。
昨晩、アシミナが女子部屋に戻ってきたのは深夜二時だった。ヘロヘロになって帰ってきた彼女はすぐに眠りについている。
昼の訓練でも、その睡眠不足は響いているようで相澤先生に激しくしごかれていた。
相｢何をするにも原点を常に意識しとけ。向上ってのはそういうもんだ。何の為に汗かいて何の為にこうして、グチグチ言われるか常に頭に置いておけ｣
……原点。私がヒーローを志した理由。
真っ先に出てくるのは、やはり姉の顔だ。姉が、ヒーローになると言うまで私はトップヒーローであるオールマイト以外の名前を知らなかったくらいに、興味がなかった。
街中で、敵と戦うヒーローをみてカッコイイと思うことはあってもなりたいなんて、全く思わなかった。
私の原点には、常に姉がいる。ヒーローであろうと、敵であろうと、姉が姉である限り変わらないはずだ。
ピ｢ねこねこねこ……。それより皆！ 今日の晩はねえ……クラス対抗肝試しを決行するよ！ しっかり訓練した後はしっかり楽しいことがある！ ザ！ アメとムチ！｣
ピクシーボブが、嬉しそうに笑う。確かに、アシミナは肝を試したがっていたし合宿といえば肝試しは定番だろう。
……けど、私はごめんだ。不参加は可能なんだろうか。
耳｢怖いのマジやだあ……｣
じろちゃんが、弱々しく呟いたのを私は聞き逃さなかった。最悪、一緒に見学しよう。二人なら怖くない。
ピ｢というわけで、今は全力に励むのだぁ!!!｣
私的には、全くご褒美にならないわけなのだがどういう訳か他のメンツは乗り気だ。イエッサァ！と大声を張り上げて個性伸ばしの訓練を続ける。
『……原点』
……ねーちゃん、今頃何しとんやろ。
＿＿＿
三日目の夕食は、肉じゃがらしい。にんじん、じゃがいもが大量に提供されているあたり、明日はシチューなんかになりそうだ。
茶｢爆豪くん、包丁使うのウマ！ 意外やわ……!!｣
爆｢意外って何だコラ、包丁に上手い下手なんざねえだろ!!｣
『あるんだな、これが』
私と爆豪が、昨日と同じように野菜を切っていく。以前、ネギを切ってくれたように規則正しく鳴る包丁の音。
上｢出た！ 久々に才能マン。檻守にも負けてねえんじゃね｣
爆｢勝っとるわ！｣
『勝負なん？』
包丁に上手い下手はあるけれど、勝負するほどのことでもないだろう。なのに、勝ちを誇示する爆豪が面白くて私は、じゃがいもを乱切りにしながら少し笑った。
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
