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『……ふあ。おはよう』
期末試験の翌日、私が教室に入ると即座に体当たりしてくるピンクの影があった。しっかりと受け止めて挨拶するが、彼女から聴こえるのは嗚咽のみ。
芦「お、檻守ぃぁああ」
『おぉおぉ、泣いてんなあ』
アシミナだけじゃない。砂藤さんや上鳴さん。切島くんもこの世の終わりのような顔をして俯いていた。
『みんな、おはよう』
緑「あ、檻守さん……おはよう」
雰囲気的に、緑谷くんは赤点組を慰めていたようだ。
芦「檻守ぃ……肝試してきてね……土産話楽しみにしてるからっ……うう……！」
『だから肝試さんって』
なんて、軽く交わしながらもアシミナのハグを受け入れる。そうこうしていると、予鈴が鳴って相澤先生が教室に入ってきた。
相「おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。……したがって、林間合宿は全員行きます」
「どんでんがえしだあああああ!!!」
赤点組の歓喜の絶叫が教室中に響いた。隣の席のアシミナはもうずっと泣いてる。
相「筆記の方はゼロ。実技で切島、上鳴、芦戸、砂藤、あと瀬呂が赤点だ」
切「行っていいんスか俺らあ!!」
相「今回の試験、我々敵側は生徒に勝ち筋を残しつつどう課題と向き合うかを見るように動いた。でなければ、課題云々の前に詰む奴ばかりだったろうからな」
それはそうか。100点の取れないテストなんてあってはならないわけで、クリア出来ない実技もあってはならない。
この雄英というのは、つくづく生徒思いで理不尽だと思う。
尾「本気で叩き潰すと仰っていたのは……」
私の前の席に座る尾白さんが、相澤先生に質問する。毎日思うんだけど、たまにしっぽがピコピコ動いてて気になるんだよな。
相「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそここで力をつけてもらわなきゃならん。
合理的虚偽ってやつさ」
相澤先生は本当に合理的虚偽が好きらしい。一度目の虚偽には、酷く焦らされた。
飯「しかし！ 二度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと!!」
あまりにもブレない飯田くんの主張に相澤先生は肯定の姿勢を見せる。
相「ただ全部嘘ってわけじゃない。赤点は赤点だ。お前らには別途補習時間を設けている。ぶっちゃけ学校に残っての補習よりキツイかな。じゃあ、合宿のしおりを配るから後ろに回してけ」
私は、相澤先生の言葉に一喜一憂するアシミナに声をかけた。
『一緒に行けて良かった』
芦「ウン!!!」
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みすじ。(プロフ) - エリスさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも更新頑張ります。爆豪くん、良いですよね！ (3月27日 11時) (
レス) @page17 id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 一気読みしちゃいました！更新楽しみすぎます！ばくごーくんオチに1票！ (3月26日 22時) (レス) @page16 id: 6970de97bc (このIDを非表示/違反報告)
みすじ。(プロフ) - 夜桜さん» 檻守ちゃん褒めてくれて嬉しいです。ありがとうございます！！！ (3月24日 17時) (レス) id: 5f57a4ca31 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白いです！檻守ちゃんめっちゃ可愛いです！！！ (3月24日 14時) (レス) @page9 id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月24日 13時
