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飯田くんの張り切った「席に着けー！」を席に着きながら聞いた。隣に座る芦戸さんは、横揺れしていてご機嫌だ。あ、鼻歌まで歌っとる。
相「お早う」
……!?
今日は、臨時の先生が来ると思っていた。しかし、入ってきたのは包帯で顔をぐるぐる巻きにされている相澤先生だった。間違いなく、復帰していい怪我ではない。
飯「先生、無事だったんですね!!」
何処が無事に見えるのか甚だ疑問だが、歩けている時点でそれなりには回復傾向なのだろう。いや、でも無事ではない。
相「俺の安否はどうでも良い。何よりまだ戦いは終わってねぇ」
フラフラの先生が教壇に立ち、言った。戦いは終わっていない。そんな言葉に、クラス中の空気が引き締まる。敵侵入から日も経っていない。まさか、また
相「雄英体育祭が迫ってる！」
「『クソ学校っぽいの来たあああ!!』」
あの緊迫感とは、全く似合わぬ体育祭という言葉に脱力する。少なくとも、
耳「あの、檻守……だよね」
突然、隣にいた耳郎さんが声をかけてきた。ちらりと左側を見るとイヤホンジャックになっている両耳の先をつんつんと器用にぶつけ合っている。
『うん。耳郎さんやんね？』
耳「さんは無くていい。隣の席なのに話したこと無かったなって……うちのクラス、女子少ないし」
頬を染めながら言う彼女が思った以上に可愛らしくて言葉につまる。黒髪にツリ目な感じが私と似ているなぁと思っていたが、全然違う。主に、可愛げが。
『じろちゃん』
耳「……ん」
芦「アタシもー！ あだ名ちょうだい！ プリーズミー！」
『じゃあ、アシミナ』
芦「いいね！」
妙な距離の詰め方をしていると、案の定相澤先生に睨まれた。
『アシミナがでかい声出すからや』
芦「え、アタシ？」
『せやせや』
軽く揶揄ってから、教卓に向き直る。
「待って待って！ 敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」
相澤「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が磐石だと示す……って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するそうだ。
何より、雄英の体育祭は……最大のチャンス。
私は、掌を力強く握りしめた。姉は、一年時点で個性をプロヒーローに見初められていたらしい。クラスで一番、インターンの声掛けが多かったのだと姉は喜んでいた。
私だって同じ個性だ。やり方を間違えなければ、チャンスは巡ってくる。死ぬ気で頑張らねば。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
