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『してへんわ。そんなことないよって言われた方が、今はしんどいだけ。絶対爆豪は言わんやん？』
私が、言うと爆豪は激しい舌打ちをして肉まんを全て詰め込んだ。なにか、癇に障ったらしい。
赤い瞳がじろりとこちらを見た。
爆「ヒーローになんだろーが」
『……うん』
爆「じゃあ、檻守が落とし前つけさせるしかねェだろ。ヒーローのてめェにしか出来ねぇこと、やれや」
ふと、胸に言葉が落ちた気がした。自分でも分からなかった言って欲しかった言葉を爆豪に言われた気がして、驚いてしまう。爆豪は気遣ってるんじゃない。ただ、言いたいことを言ってくれただけで。
『……ありがと』
爆「だー！ てめ、また礼言いやがったな！」
『うん。ありがとう、爆豪』
入学して少ししか立っていないのに、私のヒーローとしての基盤が崩れてしまっている感覚がしていた。ヒーローとしての尊厳が失われたような。
クラスの皆が気にしていなくとも、私だけがどんどん居づらくなって勝手に消えたくなるような。
そんな、複雑で面倒臭い気持ちが爆豪の言葉で救われた気がした。
爆「……笑うなっつったろ」
『嘘！ わろてた？ ごめんやん』
爆「クソが」
『それは、ただの悪口やて』
爆豪は、受け取った水も一気に飲み干し律儀にコンビニのゴミ箱に入れに行った。わざわざ自分でしなくても、私がやったのに。
爆「ごっそーさん。帰るわ」
『うん、付き合わせてごめんな。明日……は臨時休校やっけ』
爆「おー」
ポケットに手を突っ込み、大股で歩く爆豪を見送って私も業務に戻る。コンビニに入ると店長がニヤニヤしていてなんだかむず痒い。
店「……彼氏？」
『全然ちゃいますよ。同級生です』
店「ちぇ。かっこよかったけどなぁ」
『口は悪いですけどね』
今日は、疲れていたはずなのに働きやすかった。爆豪が来なければ、こんなことにはなってないだろう。こちらとしては、感謝しかないわけだが。
次、またお礼をしたら今度こそ本気で怒られそうだ。
＿＿＿
主人公と爆豪の相性いいのか絡ませやすくて、隙あれば絡ませてしまう……！
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
