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『どっ……と疲れた』
リカバリーガールの治療によって、外傷部分は思った以上に問題なくなった。その代わり、非常に強いだるさに襲われている。
リ「教室には戻れそうかい？ ほれ、ペッツ食べな」
『大丈夫です。ペッツは貰います』
シンリンカムイの頭部がついた玩具の中からペッツが出てきた。一粒貰って食べる。
『ありがとうございました』
ミッドナイト先生にも、後でお礼を言わなくてはならない。
それにしても。
『教室入りづらい……』
私は今日、
そんなことが許されていいのだろうか。先生が許したとしても、クラスの皆は。世間は。
爆「あ？ 何してんだ」
『ば、爆豪……』
教室の前で入るか入らないかを迷っていると、教室から出てきた爆豪に見つかった。鋭い目で見つめられた私の身体が自然と固まる。
『あ。えー……と。怪我、とかは』
爆「てめェよりマシだわ」
『せやんな。えーっと』
頭の中で、教室に入らなくて済む方法を考える。というか、爆豪はちゃんと私と会話してくれるのか。
爆「うぜェ」
爆豪は一言そう言って、私の首に腕を回した。出たはずのドアを開き、私と共に教室に入る。
『ちょ、爆豪!?』
爆「……」
『え！ 無視!? 帰るのん!?』
そんなことをしたと思ったら、爆豪は私を置いて教室を出た。そんな勝手な……、と思ったが追いかけるより前に私を包む温もりが現れた。
芦「よかっ……たぁ」
目元に涙を溜めて、私を抱きしめる芦戸さん。反射的に、こちら側も腕を回すが、彼女の方が身長が高くて窒息しそうだ。胸の圧がすごい。
それに、今はリカバリーガールの治療で体力が。
茶「Aちゃん!?」
芦「うわぁ崩れた！ 檻守!? まだどっか……！」
『ちゃう』
芦戸さんや、お茶子の目は、私が想像してた目線じゃない。あの、人を査定するような、疑心を含んだ目じゃなかった。
二人だけじゃない。クラスを見渡せば、皆が心配そうな目で私を見ている。
『ちゃうねん。……リカバリーガールの治療で、体力があんま無くて。今、泣いとんのは……』
『……みんなの顔みたら、安心してもうたってゆうか』
もしかすると、自惚れかもしれない。けれど、ここに居て良いのだと言われたみたいで、酷く安心したのだ。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
