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『にしても……ここどこやねん』
気が付けば、元いた場所とは全然違う場所へと飛ばされていた。建物の中ではあるけれど、明らかに普通の建物ではない。
倒壊したビル群を想定した場所か。
目元に溜まった涙を強引に拭って辺りを見渡す。私を囲う敵。
「女一人か」
「もっと、飛んでくる予定じゃなかったかよ。つまんねぇ」
そんなことを、言い合っている敵達に対し私は手を叩く。
一人の敵が檻に捕まったのを確認して、両腕のワイヤーをその左右にいる敵に伸ばし、絡めた。ワイヤーがしまわれる勢いで敵を引っ張れば、敵は私側に引き摺られる。
『う、うおりゃぁぁ！』
私と敵の距離一メートルまで引き寄せ、敵をぶん投げた。投げた場所にいた敵も巻き込んでガシャガシャと瓦礫が崩れる。
昨夜、姉がヒーローとして戦っている動画を調べたのだ。短くて、遠くからの動画しかなかったけれど、使い方が分かれば良かった。
メインは移動。それに加え、捕縛布のように敵を絡めて飛ばしたり、地面に叩きつけたり。
ちゃんと普段から鍛えていて良かった。
『ふー……。次は、誰や』
少しだが、相澤先生の戦い方もさっき見た。同じように、同じようにするんだ。二人以上が飛びかかってくるなら、一人は個性で無力化して。
『ぅおらぁあっ!!』
私が、身体を大きく捻って敵をぶん投げれると投げた先に爆豪がいた。……は？
『爆……ご!?』
投げた敵は、地面に着地する前に爆豪の個性で爆破されていた。
『な、なん!? は!?』
爆「ワープゲートで飛ばされたんだわ」
切「お！ 結構倒れてら」
ワープゲート。私もそいつのせいでここまで飛ばされたのだと理解する。にしても、良かった。
初めて使うワイヤーでもそれなりにやり合えるコイツらは大して強くない。爆豪と切島さんが入れば、ここは余裕だ。
『多いけど雑魚や！』
切「おう！」
私は、ワイヤーで敵を投げ飛ばしながら言うと切島さんも敵に突っ込んで顔をぶん殴った。既に、爆破音が鳴り響いているのは、爆豪が暴れているからで。
私が戦っている時よりも格段に早く、敵を倒していく。始めは、途方も無い量にも感じたというのに三人になった瞬間あっという間だった。
爆「これで全部か。弱ぇな」
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
