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心葉｢A。うちなぁ、心理カウンセラーって言うのになりたいねん｣
『かうんせらー？』
小さな私を膝に乗せて、ねーちゃんは度々そう言っていた。
１１も歳上のねーちゃん。
心葉｢そら、ヒーローも立派やけど。
やから、悪いことしてもうた人にも心の中に辛いところがあってな。それを解してあげたいねん｣
私は、ねーちゃんの優しいところが好きだった。
そんなことが出来る人間になりたいと常々、言っていた。
母｢心葉ぁ。あんた、ヒーローなりや｣
心葉｢……。なんでなん？ 専門学校の方行く言うたやん。なんで今更そんな言われなあかんの！｣
母｢だって、カウンセラーなんか金ならんやないの。学校の先生もヒーロー向きの個性やって褒めてくれたやん｣
心葉｢お金って……。ヒーローがお金のためだけにヒーローやってるとおもとるんか！｣
ねーちゃんの受験期は、家での喧嘩が増えた。毎日、進路の話し合いばかりをしていて、ねーちゃんと過ごす時間が減った。
心葉｢A｣
『ねーちゃん！ どうしたん？』
心葉｢ねーちゃん、関東の学校行っていい？｣
ねーちゃんが志望してたのは、関西のカウンセリングとか、心療について学べる学校だった。それが、関東の学校に変わるなんて。
『ヒーロー……なるん？』
心葉｢ヒーローも、心助けれる仕事やろ？ 雄英、推薦で行けるねん｣
会えなくなるのは悲しかった。悲しくて、悲しくて仕方なかったけれど、ねーちゃんの夢を応援出来ない方が悲しい。
『うん！ 頑張って、ねーちゃん！』
関東に引っ越したねーちゃんは、時折連絡をくれた。どんな訓練をした。プロヒーローに会えた。インターンで
その時間が、たまらなく楽しくて毎日携帯が震えるのを待っていた。
ねーちゃんが雄英を卒業して、プロになった。連絡の頻度は減り、たまにテレビで一分ほど放送されるニュースに後ろ姿が載っていたり。
そんなことでしか、生存確認ができなくなっていった。ねーちゃんにヒーローをやらせた母は、全く興味が無さそうで。しかし、不思議と生活の水準が上がったことを幼いながら理解した。
それから、事件が起きたのはねーちゃんがヒーローとして独立した一年後の話だ。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
