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緑谷side
緑｢プリズンレディ……!? どうして……！｣
咄嗟に声を上げると、近くにいた麗日さんと飯田くんが狼狽した声を上げた。
爆｢アァ!? 知っとんかデク！ あのアマのこと！｣
緑｢知ってるも……何も｣
かっちゃんがいつものように目をつりあげて僕に絡んでくるけれど今は、反応している場合ではない。
『嘘や、そんなん嘘や』
あれだけ表情が変わらなかった檻守さんが、プリズンレディに踏みつけられて泣きじゃくっている。
頭部から顔にかけて流れる血が痛々しくて、息を飲んだ。
相澤先生の指示を咄嗟にこなせる彼女が、
『それでも、私の憧れなんよ』
そうやって言う檻守さんは、どこか表情が柔らかくて。僕がオールマイトに憧れるように。飯田くんが、インゲニウムに憧れるように。彼女にとって。
お姉さんが大好きなヒーローで。
すると、目の前で檻守さんを踏みつけていたプリズンレディの腹部に相澤先生の捕縛布が伸びた。勢いよく地面に叩きつけられたプリズンレディが大きく舌打ちをする。
相｢……お前……何やってんだ！檻守ィ！｣
心葉｢あはっ……。先輩も久しぶりやなあ｣
攻撃を受けても、口角を怪しげに上げて笑うプリズンレディには、ヒーローをしていた時の面影は感じられない。どこをとっても、悪意を含んだ
茶｢Aちゃんっ！｣
飯｢檻守くん！｣
『……は。はーっ』
僕を含め、三人が檻守さんに駆け寄ると彼女は肩で大きく呼吸をしていた。目元は虚ろで未だに涙が溢れ続けている。
切｢んだよ。なんも分かんねーよ。どうなってんだよ｣
背後で、そんな声が聞こえた。プリズンレディの活動は慈善活動がメインになっていて、あまりメディアに出ることはないヒーローだった。皆が知らなくても仕方がない。けど。けど。
緑｢僕が、運ぶよ。二人も避難を……！｣
僕は、小さな彼女を背中に背負いUSJを出ようと走り出そうとした。その瞬間、背後で
｢させませんよ｣
と、僕らを阻止するような声がした。大量の敵が出てきたモヤだ。あれも、個性だったのか……！
『下ろして……。緑谷くん』
緑｢でも……っ！ 怪我もして……！｣
力なく呟いた彼女は、無理やり身体をよじって僕から飛び降りる。
『個性なんやろ。このモヤも……』
檻守さんは、先程のように手を叩こうとして、
消えた。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
