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現場に向かうためのバスに乗り込むと、皆それぞれ雑談を始める。私は、ボーッと窓から外を眺めていた。内側の席だけど。
学校の敷地内と思えないほど、広い。
隣にいるのは、爆豪。
爆｢てめェ、なんで服変わっとんだ｣
『気に入らんかったから、変えたんや』
私がそう言うと、ふうんと一言言ってぷいと外を見た。興味無いんかい。
『なぁ爆豪、着いたら起こして』
爆｢あァ!?｣
人酔いする人間は、バスにも酔う。その対処法は、眠ることに限るのだ。私は、その場で瞼を閉じた。
爆｢ガチで寝やがった……｣
切｢檻守……。爆豪目覚ましにするとか、結構肝座ってんなぁ｣
爆｢ンだてめェ!? ぶっ殺す！｣
＿＿＿
『いだっ!?』
爆｢着いたわ、起きろや｣
頭に衝撃を感じて、咄嗟に抑える。顔を上げると、瞼が現実離れなくらいつり上がっている爆豪の顔があった。マジで起こしてくれたのか。
『ありがとう爆豪。優秀』
爆｢あたりめェだろうが!?｣
あ、単純。
＿＿＿
13｢水難事故、土砂災害、火事……etc。あらゆる事故や災害を想定し、僕がつくった演習場です。その名も……
USJ。昔、ねーちゃんと言ったことがある。懐かしい。
緑｢スペースヒーロー｢13号｣だ!! 災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー！｣
茶｢わー！ 私好きなの13号！｣
わいわいと、嬉しそうに語る二人が微笑ましい。私も、13号は好きだ。
13｢えー始める前にお小言を一つ二つ……三つ……四つ……｣
増える増える。
13｢皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性はブラックホール。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます｣
緑｢その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね｣
ヒーローオタクの緑谷くんと、残像が見えるくらいに頷くお茶子。ここまで行くと、ファンの類だと思う。
13｢しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう個性がいるでしょう。超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます｣
けれど私達の個性は、傷つけるためのものでは無いのだと13号は続ける。
13｢救ける為にあるのだと、心得て帰ってくださいな｣
危険な個性を持つ13号だからこその説得力だ。カッコイイ。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
