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突然、後ろから首根っこを思い切り引っ張られた。声の主は、切島さん。近くからは上鳴さんの声もする。
切｢人避けに俺ら使え！｣
『ご、ごめん』
上｢気にすんなって｣
押されてるのは変わりないが、それでも横から潰されることは無くなった。首根っこ掴まれたままなので時に足は付かないが、ものすごく気が楽になる。
飯｢皆さん……！ 大丈ーーーーーー夫!!!!｣
すると、突然飯田くんの声が聞こえた。持ち上げられて、高くなった視界で前方を見ると非常口の上で非常口の、ポーズを取る飯田くんがいる。
『非常口飯田くんや』
切｢ぶふっ……ひじょ……ぐち｣
背後から、何かツボに入ったような声が聞こえたが無視して飯田くんの声に耳を傾ける。
飯｢ただのマスコミです！ 何もパニックになることはありません。大丈ー夫!! ここは雄英!! 最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!!｣
非常口飯田くんの大胆な行動のおかげで、騒ぎは一瞬のうちに鎮火した。浮きっぱなしだった私の身体もちゃんと地面に立たせてもらえる。
『切島さん、上鳴さん。助かった。ありがと』
切｢いーってことよ！｣
上｢じゃあ今度飯いか……いでぇ！｣
上鳴さんが、私の手を掴もうとした時に切島さんがスパーンと上鳴さんの頭をシバいた。まぁまぁ、いい音がしたと思う。
上鳴さんは、女性であればこだわりがないことを理解した。
切｢じゃ！ また後で！｣
『うん、ありがとう』
私の位置から、非常口は少し遠くまだ人が多く詰まっている。お茶子達と合流するのは少し難しそうだ。
切島さん達はガッサガッサと人混みをかき分けて行ってしまった。私も連れてってもらえば良かったと遅い後悔をしながらその場に立ちすくむ。
そうだ。うどん、途中だった。
私は、食堂側に引き返し元いた自分の席に戻る。伸びきっていて、美味しそうには見えないうどんを返却口に戻しランチラッシュに声をかけた。
『ご馳走様でした』
ラ｢大丈夫だった？｣
『マスコミでした。すみません、残してもうて』
ラ｢しょうがない。また明日だね！」
陽気な人だなと思いつつ、残り三人分も運べばそれなりに時間を消費できた気がする。
ラ｢君しかいないから、お盆戻すの少し手伝ってくれるかな？｣
『……あい』
仕方ない。困っている人を助けるのはヒーローの勤め。急いで、できる限りのお盆を返却口に入れた後、
『じゅ、授業なんで！』
と、逃げてきた。
食堂を出てみると、思っていた通り人が通れるくらいには密度は減っている。
『はよ、戻らな』
遅刻すると、相澤先生にしごかれる。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
