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とはいえ、私も一応ヒーローの端くれ。しっかりと身体を縮こませ窓ガラスに突撃し割った。
思った以上に容易く侵入できた部屋には、やはり轟さんと障子さんが二人で核を守っている。
障「なっ……!?」
障子さんは、驚いたのか大きな目を一層見開いた。対して轟さんは即座に個性発動させる体制に入る。さすが、推薦入学者だ。
私は、轟さんの姿を視界に捕え、勢いよく手を叩く。
ガチャンッ
囲うように現れた檻があっという間に轟さんを捕まえた。
障「轟！」
爆「よそ見してんじゃねェぞ!!!!」
遅れてやってきた爆豪さんが、障子さんの身体に体当たりをする。
土煙と爆風で、目がショボショボしてしまった。相澤先生のように瞬きで解けるものでなくて良かったと心から思う。
爆「何やってんだ、はよ核触れや!!!!」
『敵から目逸らしたら解除されるねん！』
爆「それをさっさと言えや！」
『それはめっちゃごめん！ はよ帰ってきて！』
無線越しに怒鳴り声が聞こえた。
とにかく、爆豪さんが障子君を確保テープで捕まえてくれればいい。そして、爆豪さんが核にタッチ。
それだけで勝てる。
轟「個性が使えねぇ」
『……これが私の個性やからな。大人しくしてもらうで』
私は、轟さんから目を逸らさずに言った。轟さんは、内側から檻をガチャガチャとならしながら、出られないかを模索している。
鉄を曲げられるゴリラでない限りは出られないはずだ。
爆「オラァァァ!!」
……まだなのかな。
爆「シネェェェ!!」
長い。長すぎる。
爆「逃げてんじゃねェぞ！」
『爆豪！ もう逃げてんねやったら、はよ核触って！』
私が無線越しに精一杯叫ぶと、一瞬爆豪の叫びが収まった。もう、絶対敬称なんかつけたらへん。爆豪や。
爆「おらよ」
明らかに表情が、苛立った状態で帰ってきた爆豪が核に触る。
「ヒーローチーム！ WIIIIN!!!」
オールマイトの声がビルに響いて、訓練が終了した。
同時に、私は個性を解いてその場にへたり込む。ここまで長時間、個性を使いっぱなしにしたことは無かった。
爆「あ？ 何座ってんだてめェ」
『誰かさんが帰ってこうへんからやろ！ 歩けん！』
私が、精一杯睨みつけると爆豪は更にイラついたのかツリ目の角度がものすごいことになっていた。人体の不思議だ。
爆豪は、乱暴に頭をガシガシと掻いた後私をまた小脇に抱えた。
爆「派手にシネ」
『マジで怖いって』
とはいえ、さすがに投げ飛ばされることはなくそのまま地下へと運んでくれる。世界一楽な移動方法を見つけてしまった。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
