花屋の店主は実は公安警察

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A「昨日、爆発物処理班の松田陣平さんが御来店したんですよ」

その瞬間俯いていた顔がバッとこちらを向いた。

A「ご友人に頼まれて下見しに来たそうですけど、気に入ってもらえて商品買っていただきました」

常連になりそうですよと伝えると諸伏さんの表情が少し緩んだ。

諸伏「きっとその友人は伊達班長だろうね…あ、捜査一課の」

松田に頼むなんて、そういうのは萩原が似合うだろうに。と微笑んだ。

A「非番だったそうですよ」

諸伏「ありがとう、松田が喜んだのならきっと伊達班長も喜ぶと思う」

少し元気出たかな？同期が元気に生きている話は嬉しいはず。

A「食べましょう！今日はゆっくりしてください」

朝食を食べて、ササッと片付けた。
美味しそうに食べてくれて安心した。

諸伏「シャワー借りてもいいかな？」

はい！と二つ返事で案内する。包帯ぐるぐるとは言え彼はパンツ一丁だからシャワーしてる間に服を調達しよう。

A「もしもし風見さん」

頼れる先輩風見さん。深夜のアドバイスのお礼を伝え、諸伏さんの状況を共有する。

A「服がもうボロボロで調達をしたいのですが…」

サイズがわからない…。短時間で行くとしたらすぐ近くの商店街だ。
風見さんはすんなり教えてくれたので出掛けてきます！と伝え返事を聞かぬまま飛び出した。
ちゃっと買って戻る途中に目の前でひったくり。
呆然と立ち尽くす女性を追い抜いて全速力で追いかける。

A「待ちなさい！」

もう、この街では病弱設定なんだけどなあ！
幸運にも路地裏に入ったので人目を気にせずスピードを上げる。

A「！複数人いるのね」

追いかけた先にはもう3人の男が。
早く諸伏さんに服を持ってかないといけないのに！

A「あの女性のカバンを返しなさい！」

男「女が1人で俺らとやろうってか？おもしれぇ！！」

遠慮なく飛びかかってきた。

男「うあ゛っ」

悲痛な呻きが後ろで聞こえた。
そして最近聞き覚えのある声…。

A「松田さん！？」

松田「花屋の嬢ちゃん！？…全く！せっかくの2連休が台無しじゃねーか！」

嬢ちゃん下がってな。と言われて大人しく下がって様子を見る。
簡単にひったくり犯を捕らえてしまった。

松田「病弱なクセに正義感は強いのな！ありがとよ！」

この街は狂ってると呟きながら交番に連れて行ってくれた。

A「急いで帰らないと…！」

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