来ちゃいました。 ページ25
「Aさん!」
「ん?どうかした?」
酒蔵にいた私に、駆け寄ってきたリエちゃん。
またハプニングだろうか。
「来てますよ!」
「・・・誰が?」
「え、先輩が呼んだんじゃないんですか?」
だから誰よ?
「あの、何でしたっけ。ほら、ヒロさんがタイプだって言ってた______」
・・・うそ。
なんで来たのよ、
「_____藤崎君」
「来ちゃいましたよ、早速」
悪戯が成功した時の少年のごとく笑う。
「改装してから来てなかったし、
_____Aさんに会いたかったから。」
「っ、」
ここ、私の店だから!!
スタッフたちに聞こえたら恥ずかしいから!
お客様に悪印象与えたら大変だから!!
目で訴えるも、藤崎君には伝わらない。
いや多分、気づいてるけど伝わらないフリをしている。
・・・私、後輩にいじめられてる。
「・・・こ、こちらのお席へどうぞ」
平然を装おう。
うん、そうしよう。←
「着物、やっぱりステキですね」
「っ、」
大丈夫、落ち着け私。
平常心、平常心。
「左様でございますか。ありがとうございます」
「僕は、髪おろしてる時も好きですけど」
・・・一回黙っとけ!←
・・・無視を決めこむことにした。
「こちら、メニューになります」
「ありがとうございます」
ニコッと屈託のない笑顔。
ちょっとやめてよ、なんか罪悪感・・・
「メニュー新しくなったんですね!」
「ええ、もっと鰻のことを知って頂けるメニューに致しました」
「Aさんが考えたんですか?」
「はい、僭越ながら」
「さすがです!Aさんのことだから、寝ないで考えたんじゃないですか?」
「・・・いえ、そのようなことは」
・・・図星である。
大好きなお酒も絶って、寝ないで考えた。
裏方からOKが出た日は、死ぬほど飲んだけど。←
次の日はもちろん二日酔い。←
「ウソだ。絶対無理したでしょう?」
「・・・・・・。」
「話聞いてあげられなくて、すみませんでした」
「・・・いえ、別に」
確かに、その頃藤崎君とは会ってなかったけど。
今思えば、
結構寂しかったなーとか、
思わないワケでもないけど。
「・・・じゃあ、僕、これにします」
本日のオススメ。
「かしこまりました。飲み物はいかがされますか?」
「ピノ・ノワールで」
意味ありげな笑み。
・・・私が、教えてあげたからかな。
「かしこまりました」
再会した日のことを、少し思い出した。
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革ベルト
ラッキーカクテル
ルシアン
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*わかな*(プロフ) - わーー!!夢主ちゃん落ち着いて!!女将失格何かじゃないよー!!藤崎くーん!!慰めてあげてーー!! (2016年5月22日 23時) (レス) id: a2320262ee (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - いちごさん» すみません・・・( ノД`)駄作者登場しました←もう当分出てきません笑 (2016年5月6日 23時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - まさかの作者登場… (2016年5月6日 23時) (レス) id: 3461d67323 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!これからも頑張ります! (2016年5月1日 17時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 続編も面白いです! (2016年5月1日 8時) (レス) id: 3461d67323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Julia | 作成日時:2016年4月13日 20時