どこもかしこも真っ白で。 ページ36
真っ白な式場で、
真っ白なドレスを着て。
ヴァージンロードをお父さんと歩いて。
まさか自分が、実際にやることになるとは思わなかった。
そして何よりも、
＿＿＿こんなに緊張するものだとは思わなかった。←
緊張する、なんて言っても
式場には数えるほどの親しい人しか呼んでいない。
ここで恥をかいても、大してマズいことにはならない。
・・・でも、
ムリしてウエストの細いドレスを選んだせいか、
胸はなんだか苦しいし。
普段ははめない手袋をはめているせいか、
めちゃくちゃ手汗かいてるし。
それに比べて、隣の藤崎君は全然平気そう。
場慣れしてるカンジ。
「リョウスケサン、
あなたはこの女性を健康な時も病の時も富める時も貧しい時も
良い時も悪い時も愛し合い敬いなぐさめ助けて
変わることなく愛することを誓いますか」
イタリア人の神父さまが、一生懸命日本語を喋ってくれる。←
やっぱこういうのって、外国の人だとフンイキ出るよね。
それっぽい、っていうか。←
「はい、誓います」
藤崎君の言葉って、安心感ある。
きっと本当に、誓いを実現してくれるんだろうなって思う。
「Aサン、」
「はい、・・・ぁ」
間違えて返事をしてしまった。←
恐る恐る神父さまの顔を見ると、
それはもう優し気で。
ああ、心が洗われる。←
「あなたはこの男性を健康な時も病の時も富める時も貧しい時も
良い時も悪い時も愛し合い敬いなぐさめ助けて
変わることなく愛することを誓いますか」
今度こそ、返事していいんだよね。
「＿＿＿はい、誓います」
どんなことがあっても、
私は藤崎君のことが好きだ。
藤崎君が私にしてくれるように、
私も、藤崎君のために頑張りたい。
「あなた方は自分自身をお互いに捧げますか」
右を見れば、藤崎君も同じように私のことを見ていて。
目が合うと、にっこり微笑んでくれた。
「「＿＿＿＿＿はい、捧げます」」
声を合わせたその誓いは、
純白の式場に優しく響いて。
窓から差し込んんだ日差しもまた、
暖かくて優しかった。
結婚式って、こんなにいいものなんだね。
・・・やばい、オバサン泣いちゃいそう。←
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Julia(プロフ) - サラさん» コメントありがとうございます(n*´ω`*n)まだギリアラサーですね笑まだまだ奮闘していきます!!これからもどうぞよろしくお願いしますm(__)m (2017年2月28日 13時) (
レス) id: 5d9e2ea9d3 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - ステキなお話ですね！ ヒロインちゃんはまだまだ若くてアラサーですよ(笑) 30歳代なんてまだまだですよ！(笑) (2017年2月27日 23時) (レス) id: 0f524dcc52 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - づみさん» コメントありがとうございます(n*´ω`*n)最近更新スピード低下中ですが、頑張りますので応援よろしくお願いしますm(__)m！ (2016年11月3日 16時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
づみ - とっても面白いです！（＾ν＾）更新楽しみにしてまーす！ (2016年11月2日 20時) (レス) id: 067c53ab81 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - コメントありがとうございます(*ﾉωﾉ)とっても嬉しいです！でも歩きスマホはダメですよ？ｗ←まだまだ未熟者ではありますが、これからもよろしくお願いしますm(__)m！ (2016年10月2日 19時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Julia | 作成日時：2016年7月19日 22時
