３．佐々木優斗と橋本由佳 part７ ページ16
村田と橋本が幼なじみであることも、正直厄介なことの一つである。
「お前、なんでそんなに村田のこと気にすんだよ？」
本来橋本も、人に自分の素性を明かせない仕事をしている。
仕事のことは話していないようだが、俺と関わってほしくないなどと言うあたり、かなり村田を心配しているようだ。
「・・・幼なじみだから、当然でしょ？」
本当にそれだけなのだろうか。
「・・・とにかく、麻理子のこと、傷つけたら承知しないから。」
「・・・当たり前だろ。」
俺が村田のことを傷つけるなんて、あってはならないことだ。
それは一番俺がよく知っている。
俺は『二度と』、彼女を傷つけてはならない。
「罪滅ぼしのつもりなら、やめてよね。」
「・・・・・・。」
これは、罪滅ぼし、なのか。
「アンタといて麻理子になんかあって、アンタ責任とれる？」
「何も起きない」
「そう言い切れる根拠どこにもないじゃん。今だって、アンタは自分の仕事に麻理子を招き入れてる」
「それは」
村田が俺に調べてほしいって言ったから。
そう言おうとして気づいた。
俺のいる世界に引きずり込んでいることに変わりはない、ということに。
「・・・あたしだって、麻理子とつるんでいる以上、麻理子には何も起きないように細心の注意を払ってきた」
「・・・・・・。」
そうだ。
橋本の方が、村田との付き合いは長い。
「・・・佐々木のことばっか責めて、ゴメン。ホントは、あたしの方が沢山後悔しなきゃいけないんだ」
「・・・え」
橋本が、後悔？
「・・・宗太の事件だけど、あれ、うちのパパが関わってるらしいの。」
「おま、それ・・・」
「後始末の方だよ、多分。」
「・・・・・・。」
「そんなこと、知らなかった。宗太が事故じゃなかったことも。知ってたら、麻理子のもとからとっくに離れてた。」
「・・・・・・。」
相当な衝撃だっただろう。
「最近それ知って、吐きそうだった。隣でいつも麻理子の傷ついた顔見てたから、よけい気分が悪かった。」
「・・・・・・。」
友達の痛みに、自分が少しでも関わってしまっている。
「ねえ、あたし麻理子に言ったの。『宗太のこと、忘れられないのは分かるけど、そろそろ前向きなよ』って。ホントあたしサイテーだよね、麻理子のことあんな風にしたの、私のパパなのに。」
唇をかみしめて、心底辛そうに、悔しそうに言う。
「佐々木は知らないかもだけど、麻理子、酷かったんだよ。」
「え」
「・・・あの子、手首切ったんだ」
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ラッキーフラワー（恋愛編）
リナリア（：この恋に気づいて）
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Julia(プロフ) - 由佳七助さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (
レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - かにゃらさん» コメントありがとうございます！精一杯書かせていただきますので、これからもよろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
由佳七助(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます(^-^) (2015年11月17日 22時) (レス) id: bebc3960bd (このIDを非表示/違反報告)
かにゃら(プロフ) - 続編おめでとうございます！ (2015年11月17日 22時) (レス) id: be96a66f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Julia | 作成日時：2015年11月17日 20時
