１．村田麻理子の秘密 part１ ページ1
「なんで・・・・・・」
やっとの思いで絞り出した声。
果たして、佐々木君に聞こえただろうか。
かすれていたから、聞こえなかったかもしれない。
――――――相沢宗太
佐々木君は、なぜその名前を知っているんだろう。
なんで今、私が記憶の隅に押しやった過去を掘り返すような真似するんだろう。
「―――４年前の１０月２８日。相沢宗太は交通事故でこの世を去った、そうだな？」
「・・・・・・・・・」
あの日のことなんか、思い出したくない。
「・・・その日はお前の誕生日だった。」
「・・・もうその話、やめよう？」
そんな話聞くためにここに来たんじゃない。
「いや、やめない。」
ハッキリと断られる。
この人は、なんで、なんでそんな話がしたいんだろう。
「――――――ゴメン。私、帰るね」
「おい」
「また、明日」
乱暴にドアを閉めて、階段を駆け下りる。
人混みの中を必死で走って外に出る。
人混みの中に由美さんが見えたけど、今はそんなこと気にしない。
誕生日パーティーなんて、来るんじゃなかった。
＊Bouquet＊
あー・・・、気持ち悪い・・・
吐き気する・・・
「ただいま・・・」
「おかえり。・・・顔色悪いけど大丈夫？」
家に帰るなり、すぐお母さんにバレた。
「うん・・・ちょっと食べ過ぎたかな」
・・・ウソ。
バレないと良いけど。
「そう、ならいいけど。お風呂先入ったから、自分の入るタイミングで沸かし直しなさいね」
「分かった・・・」
良かった、バレてないみたい。
重たい足取りで自分の部屋に向かう。
あーあ、なんでこうなったかな・・・
「もう・・・バカっ!!」
部屋につくなりベッドにダイブする。
もっと違う言い方があったんじゃないか。
私が出て行ったあと、一人部屋に残された佐々木君はどんな気持ちだっただろう。
もっと私が我慢できれば・・・
ドアの閉め方も酷かった。
あんな八つ当たりみたいなの、絶対よくなかった。
由美さんも、きっと心配してる。
「あー・・・私のバカ・・・・・・」
考えれば考えるだけ後悔が募る。
佐々木君の話、ちゃんと聞けばよかったのかな。
いきなり嫌な話されて、頭に血が上って、パニックになっちゃったけど。
佐々木君、真剣だったし。
私に何か、言わなきゃいけないことでもあったのかな・・・
明日、もし、佐々木君と喋れそうだったら、思い切って聞いてみようかな。
「でも、」
あの事を思い出すのは、やっぱりまだ無理かもしれない。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーフラワー（恋愛編）
リナリア（：この恋に気づいて）
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Julia(プロフ) - 由佳七助さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (
レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - かにゃらさん» コメントありがとうございます！精一杯書かせていただきますので、これからもよろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
由佳七助(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます(^-^) (2015年11月17日 22時) (レス) id: bebc3960bd (このIDを非表示/違反報告)
かにゃら(プロフ) - 続編おめでとうございます！ (2015年11月17日 22時) (レス) id: be96a66f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Julia | 作成日時：2015年11月17日 20時
