かわいい１４ ページ15
「ねーねー」
気づけば、神田の姿はなかった。
その代わりに俺の前に居るのは、
「中村クン・・・だよね？」
「・・・そうだけど」
俺が関わり合いのない女子３人。
「・・・何か用？」
「わー、ホントにこうゆーカンジなんだ」
「逆にそそるよね」
「あー分かる。シオタイ萌え、的な」
「・・・？」
全然話が読めない。
読む暇もなく勝手に話が進んでいく。
「ねえ、今から飲み行こうよ」
三人のうち一番押しが強そうな女がニヤリと笑う。
「・・・俺に誘ってんの？」
「え、中村君しかいないじゃん!!」
「いや・・・」
さっきまで三人で喋ってたから、てっきり三人で喋ってるものだと・・・
「中村クンって面白いねー!!」
「はあ・・・」
俺のどこが面白いんだかさっぱりわからねえ。
「じゃ行こー？」
「・・・どこにだ？」
「だから、飲み行くんでしょ？」
「いや俺は行くなんて言ってねえし・・・」
やっぱり勝手に話が進んでる・・・
・・・もしかして俺、カモにされてるのか？
俺と酒飲みに行って金とか巻き上げるって魂胆か・・・
でもどうする。
いきなりはねのけるのは気が引ける。
相手は女子だ。
でも飲みに行くわけにはいかない。
俺にはAがいるわけだし・・・
「まーくんだあ」
「・・・A！」
機嫌悪くしてから喋ってなかったのに、
どういう風の吹きまわしだろう。
「ねーねー、お散歩しよ―？」
「・・・いいけど」
俺の手を取るなりブンブン振り回す。
さながら手をつないだ幼稚園生だ。
「あ、えーっと・・・」
三人の女子たちが固まっている。
それもそうだ。
俺だって何年生だよ？って突っ込みたくなることは多々ある。
「私たち、他、あたるね!!ゴメンね、お取り込み中に!!」
「あ、ああ・・・」
別に取り込んでるわけじゃないんだが・・・
断る手間が省けたから善しとしよう。
「A、散歩行くか？」
「・・・行かない」
「・・・そうか」
・・・機嫌は全然直っていないようだ。
「・・・あの三人ああやって男引っかけてんだよ？」
「え、」
「夜まで飲んでホテル連れ込んで最後は脅して金巻きあげんの」
「・・・そう、なのか？」
「まーくん、もう少しで引っかかるとこだったでしょ」
「いや、俺は・・・」
・・・んなことよりA。
・・・なんか口調変わってねえか？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Julia(プロフ) - ちょこカフェさん» レス遅くなってすみません＞＜コメントありがとうございます!!更新頑張ります(*ﾉωﾉ) (2016年8月29日 1時) (
レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこカフェ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2016年8月27日 15時) (レス) id: ab8cdc86fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Julia | 作成日時：2016年5月26日 22時
