新たなメンバーら �� ページ11
[いやいや、本当に漏れそうなんだよ]
[それでも男か。そんなものその辺でしろ！]
ココやん、どうしてこんなやつを俺につけたのか。教室からこいつを出した方が危険だと思うよ。
[どうした、ぼうっとして。感じるのか！ 正解だ。角を見れば分かる。女子トイレがあるんだぜ]
[トイレいってくるから、]
隼人を紫苑のもとに行かせるわけにはいかない。誰も彼もが同意見であろう。
[お前もついてこい。危険だからな]
[せっかく通るのにな。ちなみに男子トイレは女子トイレのさらに向こう]
どうやら、隼人は諦めたらしくしょんぼりしていた。世界の終わりが来たみたいな。
隼人にとっては終わりかもしれない。そうだったら、そのまま終わってほしい。
隼人への評価はデフレスパイラル状態。終わりなき、評価の自由落下。
逃げないように腕を強く掴んで廊下を進んでいく。
____________私の王子様。
透き通る声が、俺の胸に打ち込まれた。
優しい声のはずなのに釘が刺されたように痛む。
[紫苑、、、。隼人、今の言葉聞こえたか]
[ま、まあ]
隼人はキョトンと首をかしげている。
そして、ニヤリと悪人のように頬笑む。
[見に行きたいのか。一緒に行くか？]
____どうして、連れ出してくれなかったの。私の王子様、どうして。
また紫苑の声が紡がれた。
しかし、その声は弱々しくて、
[泣いてる？ 連れ出すってなんだろ？ 歩霧分かるか？ ]
隼人の顔をまともに見ることができず、視線を落とした。
俺のことだ。でも、今でもわからない。なにから助ければ、いいのか。
そして、俺は関わっていいのか。
[答えろよっ！ みんな知ってるぞ、お前が昨日紫苑にあったこと。どうして顔を下に向けているんだ]
[ごめん。ほんとにごめん]
隼人の言葉に返すものはなかった。
きっと心の底から俺のことを怒っているに違いない。
[歩霧くん、こんなところでどうしたの。主役が彷徨っていいの？]
金髪のツインテールを揺らすその少女の声を聞くと、暗闇に閉じ込められたように感じる。
[もしかして聞いてたの？ 本人非公認の私の王子様！！]
太陽のように綺麗で、ダイヤモンドのように上品で、母親が子を寝かすように優しいその笑顔を見ると胸がバラバラに砕けそう。
これは、俺への罰だ。
[どうかしたの？ 歩霧くん]
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ゆい(プロフ) - norio117さん» いつでも返信します！評価、ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (
レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - norio117さん» 凄く引き込まれるようなお話でした。 また、文章とか分かりやすくて、素晴らしかったです、タイトルから話まで興味をそそる内容でしたので読ませていただきます。作品の申請お忙しい中、ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - オリジナルです。 (2018年7月18日 18時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - アイカさん» ありがとうございます。せっかくアイカ様にいただいたものなので、伝説に残るようがんばります (2018年6月27日 18時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海苔男 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.nori118
作成日時：2018年6月17日 22時
