微かな粉雪 ページ1
[お前、どうして居るんだ?]
同じ高校生だと言う少女。
金髪のツインテール。本人によるとロシア人とのハーフだそうだ。
白いわんぴーすが似合っている。なんか腹立つな。
というのも両親が近所に挨拶へ行く間、俺は眠った。
が、なにか重りを感じて咄嗟に起きる。
するとこの少女が俺の上に跨がっていた。
[珍しくて。その、新しい人! みんな出ていくだけで。地元にいる高校生、みんなで八人だよ! もちろん、一之鳥君も含みます]
少女は起きた俺の体を揺さぶってそう伝えてきた。ツインテールが激しく踊っている。
そうか、そういえば俺は引っ越したのか。
寝ていると忘れてしまいそうだ。
住んでいた都会とは異なりあまりにのどか過ぎて、寝てくださいって言われているようなものだな。
[自然、スゴいでしょ!]
[そうだな]
浅緑と深緑の茎が見える。
ってあれ、畑が荒れてるだけか。
[なんと行ってもね、蚊帳の外にいると不思議と太るんだ]
[太る?]
少女は頷いた。
[蚊に刺されて]
う、うれしくねえ...........
[あ、ごめんね。自己紹介遅れた!
さっきから少女は俺の手をぎゅっと握りしめてくる。その温もりで少女を見る勇気が削がれた。
[俺は_______]
[一之鳥 歩霧でしょ。有名人なんだから]
少女は俺を持ち上げると、そのまま引っ張って行く。庭を出て、柵を少女は越えた。
[痛っ!]
俺は対応できずに柵に衝突した。
[えっ??]
景色が暗転する。
そこで俺の意識は途切れてしまった。
___________________________________
[ねえ歩霧、これからの家は大きいのよ]
[田舎だからな]
意識を取り戻す。
車の中??
父さんと母さんもいるのか。
さっきのは夢か?
家に着くと両親は挨拶へ行くと言って外へ出ていった。音がひとつもない。太陽が暖かい。
眠くなってきたな。瞼を閉じると、すんなりと眠れた。
おもっ!
咄嗟に起き上がると、そこには白っぽい肌をした、滑らかな金髪のツインテールの少女。
[なんか、夢に出てきた雪桜 紫苑みたいだね]
[え? どうして私の名前を?]
困惑されても困る。ってか当たったのかよ!
正夢か! 正確だな、おい。
なら、この台詞はどうだ。
[お前、どうしてここに居るんだ?]
[珍しくて]
その刹那、俺の胸がなにかに掴まれたように感じた。正夢、、、、、まじかよ。
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ゆい(プロフ) - norio117さん» いつでも返信します!評価、ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - norio117さん» 凄く引き込まれるようなお話でした。 また、文章とか分かりやすくて、素晴らしかったです、タイトルから話まで興味をそそる内容でしたので読ませていただきます。作品の申請お忙しい中、ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - オリジナルです。 (2018年7月18日 18時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - アイカさん» ありがとうございます。せっかくアイカ様にいただいたものなので、伝説に残るようがんばります (2018年6月27日 18時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海苔男 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.nori118
作成日時:2018年6月17日 22時