張り巡らされた罠 ページ5
[もう、帰っていいぞ。父さんと母さんはまだここにいる、、、]
八軒目。
山上家へ上がったときにご馳走を振る舞われ、
そのままお酒を飲み始めた。
八十代の男性とともに父も母も、滝のように酒を流し込んでいた。
[そうするよ。未成年は邪魔だろうに]
俺は山上家を出てひとり、行き道を辿った。
空はオレンジ色に輝き、桜並木にいた君の姿を思い出してしまう。
[まだ昨日なんだよな。実際は]
三回も繰り返しているから、つい一日前とは思えないけど。
家についた。
眠くなってきたな。庭を向いて目をつぶった。
この時間なら、寝ても大丈夫だろ。
____________________________________
[あなたが、一之鳥 歩霧だよね。私、雪桜 紫苑]
瞼を開くと、そこには金髪のツインテールの少女がいた。
のは、まだ良いが、頭に残るこの温もり。
[なんで、膝枕しているんだよ!]
[印象強いほうが、心に残るでしょ! と言っても高校生は
俺は体を起きあげると、彼女の手が俺の両肩に置かれた。
______________________歩霧って言ったのか?
たしか一度目は一之鳥くんだった。
彼女の手が離れて彼女は夕日を見上げた。
[そうだ、私が案内してあげるよ!]
[いや、それだけはいい]
[どうして?]
即答に彼女は困惑顔になった。
[庭から出ようとしただろ? また、柵に当たって時間が戻るんだ]
って、こんなやつに言ったところで頭がおかしい扱いだと思うが。
それから閑散とした空気が流れる。
その沈黙を破った彼女はわずかに笑っていた。
[なら、私の王子様。私の村の救世主だね。歩霧くん、私を助けて]
その言葉はまるで、
[知ってるのか、時戻り現象を]
[知ってるのは私だけだよ。この村を助けて]
そのとき、彼女は泣いていた。
宝石のように美しい雫が君の頬を伝って。
紫苑の右手が俺のズボンを強く握っていた。
[一体なんだ。この村でなにが起きているんだ]
[わかんない。でも、あなたしか救えない]
紫苑は顔を俺の胸にうずめた。
そして、弱々しい声で、
[私を助けて。お願い歩霧くん]
そして、静かに彼女は寝息を吐いていた。
ここは一体、なにが起きているんだよ。
____________________________________
やっと話っぽくなってきましたね。
ところでこちらも読んでください!
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/0067dca55e1/
何度も宣伝しております、空虚な闇夜に光はあるか?です!
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ゆい(プロフ) - norio117さん» いつでも返信します!評価、ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - norio117さん» 凄く引き込まれるようなお話でした。 また、文章とか分かりやすくて、素晴らしかったです、タイトルから話まで興味をそそる内容でしたので読ませていただきます。作品の申請お忙しい中、ありがとうございます! (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - オリジナルです。 (2018年7月18日 18時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - アイカさん» ありがとうございます。せっかくアイカ様にいただいたものなので、伝説に残るようがんばります (2018年6月27日 18時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海苔男 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.nori118
作成日時:2018年6月17日 22時