【HQ!!】烏野に入った可愛すぎる新マネージャーは澤村さんの妹だそうですよ vol.4

ep.152 ページ16

体育館のドアを開けると武田先生は雪崩れ込むように転けた。
そして息を切らしながら言う。


武田「行きますよね！？」

日向「！？ どこに！？」


今度は私が思い切り息を吸い込んで叫んだ。


『東京！！！』



日向「音駒ですか！？」

影山「練習試合っスか？」


武田先生は嬉しそうに頷いて、
梟谷学園グループの説明。



武田「今回、音駒の猫又監督の計らいで、
その合同練習試合に烏野も参加させて貰えることになりました！！」

田中・西谷「「うおぉお！！」」

烏養「猫又監督に感謝だな。
あとまたしつこく頼んでくれたであろう先生にもな」

「「「アザース！！！」」」


武田「いや僕はそんな！
今回は本当に！！

澤村さんのお陰なんです！！！」

「「『えっ！？』」」


木下「Aが？」
成田「そうなのか？」
縁下「どういうことだ？」


『えっ？ いや、私何も…！』



本当に大したことをした記憶はないのです。
ただ、得意分野をほんの少し音駒に還元しただけ。
練習試合のためにわざわざ宮城まで来てくれたお礼にすぎない。


武田「みなさんにも配布した分析プリントですが、
澤村さんは音駒の分も作っていたらしく、
それが猫又先生のお眼鏡に叶ったようで」

『いやあの！ 違うんです……！！
今回合宿に参加できるのはみんなが強かったからで、
私の分析なんかオマケに過ぎないって
やっくんが言ってたし！！」



そう言ってワタワタと手を振る。
だけど、お兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた。



大地「キッカケでもオマケでも、
Aのお陰で道が近づいてることに変わりはないよ。
ありがとな、兄ちゃん誇らしいぞ」

日向「A、すごいじゃんか！
音駒の監督に認めて貰えたってことだろ！？」

東峰「すごいなぁA、ありがとうな。
俺たちも負けてられないなぁ」

月島「チョットくらいは自信持ちなよ」


そう言って口々に褒めてもらって、
スガさんには髪をグシャグシャにされたけど
撫でてもらったことは嬉しくて。

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ自信が持てた。





武田「取り敢えず皆の意思は――」

大地「勿論」


「「「行きます！！」」」


嬉しそうに微笑んだ武田先生はこの後職員会議らしくて、
慌てたように戻って行った。



よかった、みんな嬉しそう。


清水「私たちも、忙しくなるね」

『うん！ 頑張んなきゃね！』


そう言って顔を見合わせて笑った。

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