秋色の君 T.N

LOVERS ページ17

「ねえ」









帰り道。









登下校の時間が一番好きだったりするのに









今日はなんだか空気が鈍い









「秀太がさ、さっき言ったって言ってたじゃん」









実「うん。」









「もしかして秀太だったのかな。」









実「なにが？」









「五限始まる前に聞こえた大きい音。」









実「だから遅れて入ってきたとか？」









「ありえるよね」









実「ありえるけど、無理に聞かない方がいいよね」









「言ってくれる時が来たらお礼言わなきゃね」









実「それにしても女って怖い。」









「ほんとそれ。怖すぎ。」









？「人2〜！宇野ちゃん〜！」









後ろから聞こえる声









立ち止まって振り返れば









やっぱり









「西島くん．．．どうしたの？」









隆「大丈夫だから。








あいつらは俺らがなんとかするから。」









「別に大丈夫だよ」









隆「大丈夫じゃないでしょ？








さっき手震えてたでしょ？」









「見てたんだ．．．」









隆「安心して。心配しなくていいよ。」









その言葉を何故か信じてしまう私がいた

LOVERS→←LOVERS

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す