#8 基礎の時間 ページ10
...4月某日。
そして私の2回目の暗殺教室の2日目。
うららかな日差しが差し込む午後に、
私は殺せんせーと皆の授業を眺めていた。
「「「いっち、にー、さん、しー...」」」
「晴れた午後の運動場に響く掛け声...」
「平和だねぇ...」
「ええ。...生徒達の武器が無ければですが」
本来なら私もナイフ術を受講する筈なんだけど、
ちょっとした嫌がらせで現在体操服が無いので...
ﾊﾞﾝ!
射撃訓練をしています。
25個の風船を授業中に全部割ればいいらしい。
単純計算で1個2分以内に撃ち割れば終わる。
ってことで改造銃はまたの機会に。
ん?
向こうで遊んでんの、もしかしなくても殺せんせーじゃん。
「...殺せんせー、何やってんの」
「烏間先生が『砂場で遊んでいろ』とか言うので
...ｼｸｼｸ...よぉし、攻防の空きに大阪城でも創ってみますよ!」
「ふ〜ん。じゃ、私も本気、出しますかね」
改造銃使わないって言ったけど、前言撤回。
使うわ。
ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!ﾊﾞﾝ!
「ん、おしまい。」
改造銃は3点バーストのものと、長距離フルオートのものが残っていた。
今回使ったのは長距離フルオート。
今回はこっちのほうが使いやすい。
大阪城を建て終わったらしく、
羽織り袴姿の殺せんせーが茶道具を持って近づいて来た。
「おや、成瀬さん。もう全部撃ち終わったのですか?」
「...射撃は、得意だしね。」
ふぅ...と溜息をつきながら、せんせーは私に向かって話し始めた。
「君は恐らく、この教室の生徒の中で基礎的な暗殺能力が身についている。
.....でもそれを、君はよく思っていない。
...違いますか?」
「どうだろう。でも未だ、戸惑ってることはあるよ。
...それは、どうしようもないことだけれど。」
「ただえさえ、疲れてたんだ。“笑顔の優等生”に、
“期待されている成瀬A”になることで。
...その重荷を外してくれた人達に、私は何も出来ないし、
何かやろうともしていない。」
それが最善とまではいかないけれど、
これがリスクの低い最適解だってことは重々理解している。
「...誰が何と言おうと、君は君です。
そして、“今の君”を認めてくれる人間もいます。
...そのことを、お忘れなく。」
はい、と言って殺せんせーが抹茶を手渡す。
烏間先生に突っ込まれたが気にしていないようだ。
...にしても抹茶美味しいな。
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いろは(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます！(成瀬ちゃんの性格の悪さ故言っていいか微妙なんですが)現在ストックを製作中の為、もう暫くお待ちくださいませ！コメントありがとうございました！ (2021年8月1日 19時) (
レス) id: 3cc51d5c57 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - コチニール色素なんて恐ろしいもの使いますね笑笑更新頑張ってください！ (2021年7月27日 4時) (レス) id: be2c14dba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろは | 作成日時：2021年3月14日 11時
