ラピスラズリ④【0048】 (ページ22)

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172# 開演 :♪RIVER ページ22

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WOTAの暗躍のおかげか、会場には大勢のファンが集まっていた。00が危険をおかして会いに来てくれるのを、今か今かと待つ。

その中には昼間、研究生たちに会った四人組もいた。彼女たちもこんなに人が一箇所に集まっているのも、そしてざわめいているのも。初めて目にしたようだ。

「うわ〜(哇)、こんなにいっぱい(这么多)!」

「研究生の娘達が言ってた通りだ(像研究生們説的一様)!」

そこへ、街灯が一斉に落ちる。辺りが暗くなった。WOTAが電力操作をジャックしたのだろう。直後、ライブの始まりを告げるAKB0048の機械音が響き渡る。

裏路地ではDESの目を避けて走る凪沙と智恵理がいた。二人へツバサから通信が入る。

メインステージ開始が知らされた。そして、DESを引きつけるためにある程度まとまった人数で作戦を続行しろとのこと。

『今そのエリアにいるのは……智恵理、凪沙、織音、友歌』

凪「！」

智「あ……」

友「おおっ！」

織「凪沙！」

凪「四人でライブを……！」

四人は狭い路地で何とか合流を果たす。

DESをメインステージから少しでも遠ざけるため、会場とは別の方に走る。行く先に開けたところがあればそこでライブを行うことで話がまとまった。

一方、本会場では無数のサイリウムの光が00を迎える準備をしていた。宇宙船が着陸するような音が鈍く響くと、RIVERでセンターを努めるたかみなの声と共にその姿を現す。

繋がった0と0。蛍光の緑色の光が水面に映る。大型のパワードスーツ三体。小型も次々に分離していく。メイン公演でも敵の目を散らすために、最初から立体フォーメーションでライブをするようだ。

派手な爆発、音の大きい音楽。ステージからのスポットライトが水面と氷上で反射して更に強い照明と演出となる。カラフルな色と模様が次々に変わる。暗い凍原星では、なかなか見れない光景である。

「…………」

突撃服に着替えてAと同じ戦闘班に配置された彼方はライブを横目に、機内のモニターへたかみなの姿を映す。

やがてAメロが終わった。まだ始まったばかり。それでも、たかみなの力強い歌声を聴いて、ダンスを見て、迫力を差をその身で感じる。彼方は眉間に皺を寄せ、唇を噛んだ。

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