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▼Kanata
75期研究生。トクサンが言ったとき、わたしと美森はお互いの顔を見た。わたしか、美森か。次の瞬間には美森は光の中にいた。『本当に？』と頬っぺたを手で押え、目をキラキラさせて、潤ませた美森。
感極まって座ったまま動かない美森の肩に触れる。おめでとう、という気持ちを込めて名前を呼んだ。うん、本当だよ。彼女は笑顔を浮かべてその場に立つ。ステージへ行ってしまい、空いた椅子が現実だって教えてくれる。
『わたくしは、感情を表に出すのが苦手で……モヤモヤした気持ちをつい溜め込んで。でもっ！ わたくしより悔しがって、泣いて、怒ってくれる仲間がいたから……。だから、わたくしは潰れずにやってこれました！』
選ばれたのは美森なのに、総選挙のステージでわたしをそんなふうに言ってくれるんだね。…………そんなことないよ。助けられていたのはむしろわたしの方。
美森が隣で笑ってくれていたから、わたしは救われていた。……いつも、支えてくれていた。歌が好きなことに気づけたのは美森のおかげでもある。美森がいたから、やってこれた！
『襲名できなくても、こうして選抜に選んでいただいて……。とても、とても幸せです……っ』
「美森ぃぃ」／「みも〜りー！」／「頑張ってー！！」
涙声のあの子を応援する声がまた会場を包む。今の美森は、こんなに沢山の人に愛されて、見守られているんだね。よかった、本当に。ずっと地道に頑張っているのを誰よりも近くでわたしは見ていた。
熱海星公演。『チャンスの順番』でセンターを決めるじゃんけんは、あと一回勝てばセンターだった。一番輝く場所には行けなかった。でも今回は。美森のファンの人たちが、美森に票を入れてくれた。彼女を選抜につれていってくれた。
ありがとう。わたしも感謝でいっぱいだよ。
『でもっ……わたくしには、まだ仲間との約束があるんですの！』
ファンの声援の中、宣言するように言う美森。彼女はいつもの笑顔をわたしに向けて、『彼方ぁ！』と大声で呼ぶんだ。まさか呼ばれるなんて思ってなくて、驚いてしまう。
美森は今度はわたしだけに言ってくれた。『総選挙は、まだ前哨戦ですわぁ。 一日も早く一緒に襲名しましょう！』って。……ふふ。上からミモリ、だね。
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※上からミモリ
高いところから言っているからだと思います
元ネタは「上からマリコ」
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東雲れーた(プロフ) - たるそらさん» めちゃくちゃ楽しんでいただいているようでこちらも嬉しいです。9位の理由は後にご説明しますのでお楽しみに。るーりんを愛してくれること、そして当作品を読んでいただくこと。ふたつともありがとうございます。続編(はもう少しお待ちを)もよろしくお願いします。 (7月12日 13時) (
レス) @page50 id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
たるそら(プロフ) - どわああああるーりん9位！メディア選抜入れたのは嬉しいけど悔しいいいい！！！普通にるーりんの1ファンとして見てます！これからも応援しています！ (7月12日 0時) (レス) @page50 id: c2abce8c95 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - オノマトペさん» お返事に時間を要しましたが、今後の更新においてめちゃくちゃ励みになりました。ありがとうございます！ 私は私の書きたいものを書いているだけですが、楽しんでいただけているようで何よりです。これからもるーりんの成長諸々を見守っていただけたら幸いです。 (6月23日 19時) (レス) id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
オノマトペ(プロフ) - るーりんを通してあの頃の00を見てた時のワクワクが感じられて本当に楽しいです。気長にお待ちしていますので、無理しない範囲で更新してくだされば嬉しいです。応援しています！ (6月20日 19時) (レス) id: 1db5f71093 (このIDを非表示/違反報告)
オノマトペ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。1人のキャラクターの物語として、原作にもしるーりんが居たら。という展開とそこに至るるーりんの影響力に説得力があり、ひっかからずに読み進められました。 (6月20日 19時) (レス) @page11 id: 1db5f71093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年6月16日 19時
