436# 難あり姉妹の「普通」 ページ36
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総選挙の前にしておきたかった。モヤモヤした気持ちで迎えたくなかった。たかみなさんと楚方から、燈が握手会に来ていたことを聞いたら見ないフリをすることは出来なかったんだ。
以前ツバサさんから受け取った、妹からのファンレター。どうにか自室に帰ってきた。ファンから届いたお手紙はクリアファイルに大切に収納している。それを開いたら、あの子からの手紙だけを取り出す。
私は出かけたときの格好のまま椅子に座った。深呼吸を二回。ツバサさんは、酷いことは書いていないって言ってたけど。それでも落ち着かない。カサリ、5代目たかみなさんのイメージカラーと同じ色の封筒を開ける。便箋は二枚。
『 お姉ちゃん久しぶり。まさか、お姉ちゃんに手紙を書く日が来るなんて思ってなかったよ 』
うん。私も燈からもらうなんて夢にも思わなかった。
『 あたし、ずっとお姉ちゃんのこと嫌いだった。言われたことを守れないで、居るだけでお母さんをイライラさせるから。友達に聞かれてもあまり話したくなかった 』
知ってる。恥ずかしいって話してるの前に聞いたし。母さんは神経質だからね。自分の思い通りにならないと気が済まない人だ。そういうところが嫌で父さんは逃げたんだと思う。いい歳同士のお見合いなんてそんなものだろう。
『 でも分かったの。お姉ちゃんはずっと苦しかったんだね。友達と休日に遊びにも行けないし、テストで90点取っても叱られる。家の中に味方はいない。お姉ちゃんはお母さんだけじゃなく、あたしにもせめられて一人で戦っていたんだって 』
私の場合は遊びに行くような友達さえいなかったんだけど。あの母親は満点取らないと良しとしないよ。まあ、満点をとっても何も言わないけど。減点を叱るのみ。燈は器用だからすぐに順応できると思う。けど、ストレスはめっちゃ溜まるから。ガス抜き作った方がいい(他人事)
『 家のこと、友達にも先生にも言えないよ 』
……両親ともにクソだからな。自分のことしか考えていない。わかるよ、私もそうだった。ネットで吐いた。でもね、そいつらから生まれた私もお前も人から見れば、自分が大事なんだ。あんたは自分の常識を私に押し付けた。私は妹が身代わりにされると分かってて家を出た。
読み終えた頃には空はオレンジに染まっていた。二枚目の便箋に文字が滲む箇所があった。きっと涙ながらに書いたんだろう。悪いけど、同情しないから。
自分で考えろ。行動しなきゃ何も変えられねーよ。
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東雲れーた(プロフ) - たるそらさん» めちゃくちゃ楽しんでいただいているようでこちらも嬉しいです。9位の理由は後にご説明しますのでお楽しみに。るーりんを愛してくれること、そして当作品を読んでいただくこと。ふたつともありがとうございます。続編(はもう少しお待ちを)もよろしくお願いします。 (7月12日 13時) (
レス) @page50 id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
たるそら(プロフ) - どわああああるーりん9位！メディア選抜入れたのは嬉しいけど悔しいいいい！！！普通にるーりんの1ファンとして見てます！これからも応援しています！ (7月12日 0時) (レス) @page50 id: c2abce8c95 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - オノマトペさん» お返事に時間を要しましたが、今後の更新においてめちゃくちゃ励みになりました。ありがとうございます！ 私は私の書きたいものを書いているだけですが、楽しんでいただけているようで何よりです。これからもるーりんの成長諸々を見守っていただけたら幸いです。 (6月23日 19時) (レス) id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
オノマトペ(プロフ) - るーりんを通してあの頃の00を見てた時のワクワクが感じられて本当に楽しいです。気長にお待ちしていますので、無理しない範囲で更新してくだされば嬉しいです。応援しています！ (6月20日 19時) (レス) id: 1db5f71093 (このIDを非表示/違反報告)
オノマトペ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。1人のキャラクターの物語として、原作にもしるーりんが居たら。という展開とそこに至るるーりんの影響力に説得力があり、ひっかからずに読み進められました。 (6月20日 19時) (レス) @page11 id: 1db5f71093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年6月16日 19時
