ラピスラズリ⑩【0048】 (ページ47)

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497 :♪ヘビーローテーションページ47

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波羅星に住む軍外の人々は、表向きには思想を支持するよう星旗を掲げていた。そうしないと芸能に洗脳されていると言われ、拘束されるから。空にはキララの輝き。宇宙船がゴゴゴと迫る。彼らは興奮していた。出迎えモード。

そこへ、優子の声が。総選挙一位である彼女が率先して呼びかけることにも意味がある。

『さあみんな〜、弾けていくぜ〜！』

ドン、ドン。1、2、3、4！こんなところまで会いに来てくれて、これから最高の時間が始まる。人々は胸を躍らせずにはいられない。イントロの間に笑顔は伝染し、星旗からサイリウムに持ちかえた。応援の気持ちを込めてそれを振る。

ヘビーローテーション。そのタイトルは本来、ラジオなどで頻繁に掛けられる曲のことを意味する言葉だ。だが、この曲の歌詞では、自分の恋人を24時間想う気持ちを表す言葉として使用されていた。

センターは勿論9代目ゆうこ。しかし、歌声は彼女が属するチーム高橋のメンバーのみじゃない。選抜入りしたゆいはん、ぱるる。更には安定した人気を誇るA、最近爆推しの智恵理、人気急上昇中の美森と恵まで。研究生が襲名と同じ色の衣装をまとう、貴重な光景である。

大人も子どもも一緒になってライブを観ていた。喜びで頬まで染めている。Aメロが終わる頃には、ファンはこの世界に引き込まれていた。………そこへ迫るのは、DES軍のパワードスーツや無人戦闘機。

「来たよ！全機散開！」

「「「了解」」」

「WOTAの皆さんも、よろしくお願いします」

「「「はい！」」」

ライブ中、現場で護衛する研究生への指示は彼方が。WOTAへの指示はかつてメンバーだった咲和が務める。実力や信頼において、誰も異論はなかった。

これは新選抜メンバーで初めてのライブでもある。憧れの先輩が、一緒に頑張ってきたかけがえのない親友が、選ばれた後輩が参加する特別なもの。絶対邪魔させない、と彼方は特に気合いが入る様子。

事前に打ち合わせた隊形をとっていく。研究生の後からWOTAも同じように散らばる、今回は、こじはるWOTA機など襲名以外にも護衛がいた。数年ぶりの総選挙で異例の選抜入りをした彼女たち…………智恵理WOTA機、AWOTA機、美森WOTA機、恵WOTA機までが集合している。

きっと彼方と想いは同じ。推しが選抜として初めてライブをする。それを台無しになんてさせない。必ず成功させるって。

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