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選抜メンバーは、ライブ前の最後の練習へ。彼方たちはツバサと共に、WOTAを交えて作戦の最終確認に。77期は突撃服に着替えて潜入する準備を整える。
ポイントに到着後、6人は顔にガスマスクを装着。出入口のちょっとした隙間から、友歌が即効性の催眠ガスを噴射した。中にいた少年たちはすぐさま鼻と口を押さえるも……絶えられず。バタバタと気を失った。
物音が無くなってから、鈴子が解錠コードを読み込ませて入室。打ち合わせ通り、少年たちの右胸につけられた身分証明をそれぞれの者へ偽装する。
その後で、身を隠していたWOTAがすみやかに乗ってきた宇宙船へ運び、少年たちを保護。凪沙たちは事前に用意された同様のツナギや服に着替える。紺のハンチング帽を被り、鈴子と楚方が首にタオルをかけたら準備完了だ。
これより先の通信はすべて暗号通信で。ツバサは一息おいてから『作戦の成功を祈る』と述べ、通信は途切れた。みんなインカムを外し、ポケットへ。もう、そのときは近い。
凪「……、いよいよだね」
織「潜入捜査か……。ドキドキする。……でも、こんな変装で大丈夫？」
彼女たちはこれまで数々の予想外を経験してきた。今回は敵地に乗り込み、調査することが役目。色々な準備もしてきたけれど、目の前にしたら少し不安が芽生える。
そんな二人に応えたのは友歌だった。大丈夫、練習もしてきたんだろ。彼女の口調は既に潜入モード。参考にできるような男友達もいることだ。堂々としていた。そして、鈴子もだ。彼女には兄と弟がいる。男性の口調をイメージしやすかった。
「たとえどんな危険が待ち受けていようとも……さあ、行こうぜ野郎ども〜！」
「「おっ、おおー！」」
…………イメージ？ まあいいか。少なくとも女の子と思われる言葉遣いでは無い。鈴子は宝塚のようだ。凪沙たちは戸惑いながらも右手を天に伸ばした。真琴もその一人。
けれど…………腹を括ってきたはずなのに彼女の顔は未だ浮かない。二言目には「だけど、」と言ってしまう。
「危険で怖い潜入任務…………か」
それが今、77期研究生に課せられた使命。だが、しっかり者の智恵理と、何かと頼れるAはこの場にいない。二人には二人にしかできないことがあるから。別行動。
二人抜きで上手くできるのか。心配が拭えない。そんな彼女を、時間は待ってなんてくれなかった。
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「全員、ID確認しました。中尉、」
「うむ」
77期研究生6名、ベガスターに潜入。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年7月13日 21時
