111# 愛称で呼ばれる同士 ページ11
▼Mimori
彼方と別れた後、寮の周りを歩いていたら鼻歌が聞こえてきた。この声は………Aですわ。
歌は外から。そう遠くないはずなのに姿を見つけられない。どこにいるの？ 辺りをキョロキョロしていたら、前に才加さんから言われたことを思い出した。
『Aを探すときは目線をちょっと上げてみなよ』
同じことを繰り返すところだった。前にもこんなことがありましたわ。アドバイス通りにちょっと見上げる。
あ、見つけた。音楽を聴いているし呼んでも気づかないかもしれない。………よし、
▽
…………ん、風はそんなに強くないのに揺れている？ 木が揺れる風ならもうちょっと強いはずだ。でも煽られる感じではない。というか木全体が揺れてるっていうか。
屋根に登るのも、ベランダの柵に腰掛けるのも危険だからと怒られた。それでどうしようと考えて最近見つけたのが木の上。小さい頃から登り棒は得意だった。木登りするアイドルってどうなの？ と思うけど、木登りの楽しさには抗えない。
まあ、そんなことはどうでもよくて。なんだろうと見下ろした。そこにいたのは……
「美森さん！？」
「あっ、A！ 手を貸して！！」
「えっ……あ、はいっ」
何してるの？ 呑気なツッコミを入れている場合じゃない。衝動的にプルプルしている美森さんへ手を伸ばした。せーの、と私も腰掛けている頑丈そうな枝へ引き上げた。
突然のことで驚く私、そして慣れないことで体力を持っていかれた美森さん。息切れまではいかないけれど何度か呼吸が速くなる。
「ありがとうA」
「あ、いや……。ていうかどうしました？ 美森さんと木登りが私的には全然繋がらないんですけど」
「Aの鼻歌が聞こえましたの」
たしかに音楽を再生しながら鼻歌はしていたけど。……え、まさかそれだけのために？ 目をぱちくり。座高の高い美森さんを見上げると、彼女はクスッと笑った。
ひとりでゆっくり過ごしていたところに突然の来訪者。夜のレッスンのために出発するにも、まだ一時間はのんびりしていて良い時間帯だ。美森さんは、残りの自由を私に捧げるというのだろうか。
.
□美森さんの口調
基本、彼方さんと後輩はタメ口だけど「ですわ」調が敬語っぽいからごっちゃになって結果あまりわかっていません。"らしくなく"ても許してください。
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ひな(プロフ) - 東雲れーたさん» わー！覚えていてくださってありがとうございます！！とてもわかりやすくて見ているこっちまで胸が暑くなったり、ちょっとヒヤヒヤしたり...これからも頑張ってください！！ (2月4日 23時) (
レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - ひなさん» 確認しました。向こうにもコメントしてくれたひなさんでしたか！ 作品を跨いで気に入っていただきこちらも嬉しい気持ちでいっぱいです。場面が頭に浮かぶ、文字なのに音楽や息遣いが聞こえてくる……一応そんな文章を意識してます。今後も楽しんでもらえたら幸いです。 (2月2日 8時) (レス) id: 35709d1cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ここまで来ちゃいました！！ポケモンの作品まで書かれていたんですね....！大好きな作品だったのですぐにわかりました！文の読みやすい書き方などが大好きです😌 (2月2日 6時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - 暇っぽちゃんさん» お返事遅くなってすみません。そう言っていただけてこちらも嬉しいです。応援ありがとうございます、頑張ります！ (2022年10月15日 20時) (レス) id: 70caf03276 (このIDを非表示/違反報告)
暇っぽちゃん(プロフ) - 久しぶりに0048の新作品があってとても嬉しいです…！！更新頑張ってください！！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page34 id: 31b607a5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年7月17日 20時
