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フライングゲットからLASが出動し、襲名メンバーは偵察へ飛び出していく。……鳥の鳴き声が聞こえた。驚いてバタバタと羽ばたくような音も。この星にはキノコのほか、生き物も住んでいるらしい。
地上の探索を行うべく研究生も五方向に分かれる。それぞれ出発する中、彼方は「体はもう大丈夫なの？ 真琴」と労りの声をかけた。真琴はニコリと笑い、問題ナッシングと返す。研究生の中では一番重症だった彼女。
「さ、わたしたちもいくよ」
「あぁっ待ってくださいよぉ〜！」
改めて無事を確かめたら、やっと歩き出す。二人も、みんなより一足遅れてキノコの森へと消えていった。
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こちらは楚方・鈴子ペア。11歳の楚方からは、フンギスターの光景はとても面白いものだった。こんなに大きなキノコなんてみたことがない。彼女の出身は砂漠、普段生活していた秋葉星は整備された街。
凍原星の雪同様に、ワクワクしているみたい。「きのこ〜、たけのこつちのこ〜♪」と独自のリズムラインで歌いながら奥へと歩いていく。地面を踏みしめるとザクザク足音が聞こえる。これなら背後から急に驚異が迫ってもすぐに気づけるだろう。
「無闇にキノコに触っちゃダメですよ、ソナティ」
楽しい気分の楚方。大きなキノコだけではなく、楚方が傘に触れるくらいに比較的小さなものまである。素手をかざし、触れる前に鈴子が静止した。一般的には食用よりも毒、毒よりもそもそも食べられるかどうかすら分かっていない種類が多い(2023年4月時点)。
触るだけで皮膚が爛れてしまうものだってあるかもしれない。…………しかし、楚方が高揚してしまう気持ちもわかる。珍しい、すなわち。女の子が惹かれそうな、見た目が可愛いキノコだってたくさんあった。
近づくだけなら大丈夫だろう。そう思い、鈴子はとあるキノコに接近。よく見ようと、更に顔をずいっと前へ。だが美味しそうなキノコほど毒があることを知っているか？ タマゴタケに似ているベニテングタケが良い例だ。
傘はサーモンピンク、赤いハートの模様。そんなキノコは鈴子が目の前に迫ると、途端に動き出して紫色のガスのようなものを噴射した。彼女はそれを正面から浴びてしまう。驚いて仰け反り、尻もちをついた。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年10月22日 13時
