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あんな感じ。行くよ、ではなく「行くぞ」。 それに関して、たかみなには思い当たることがあるらしい。
曰く「咲和さんにはお兄さんと弟さんがいるんだよ」。男に挟まれた三人兄弟という。加えてメンバーにも自分にも、パフォーマンスの妥協は許さないスパルタコーチ。体育会系なんだ。そりゃ、言葉遣いも荒くなるだろう。
メンバーの所へ戻ろうと通路へ出る二人。ふと、Aは窓の外へ視線が行く。そしたら足が止まる。すると次は何かに惹かれるかのように丸いガラスに手を付き、外を覗いた。
「わぁ、話には聞いていたけれど本当にキノコだらけ」
首を傾げるたかみなを他所に、耳のイヤモニを触る。
ツバサへ通信を繋いだ。
▼Makoto
秋葉星が攻撃される原因を作った人がおる。それは、みぃちゃんさんだったとツバサさんに聞いた。あの人は智恵理のお父さんの会社……ゾディアックと手を組んで、本当はスパイとして00運営に加わった……って。映画みたいや。ほんまに現実に起こり得る？ しかも、うちん周りなんて。
それだけ聞いたときは、やっぱり許せん。襲名も選抜も果たせず、まだまだ夢半ば。やっと……やっと、大切なものが見えたのに。頑張るって決めたのに。このまま00は終わってしまうんか。そんなん絶対嫌や〜！
でも、みぃちゃんさんが戦ってるとき『あの人も、攻撃することを知らなかった』『センターノヴァを生み出して、今までに消えたセンターノヴァを助けに行こうとした』話を簡単に聞く。うちは嘘だなんて思えんかった。仮にDESの味方なら戦う意味なんてないもん。
「あたしも手伝いま〜す！」
「だーっ、いきなり動くな！ 包帯が巻けないでしょーが」
敵の目を引き受け、キララドライブまでの時間稼ぎもしてくれたその人。みぃちゃんさんは今、葵平先生によって医務室に来たかと思えば手当をされている。あの爆撃やし、ただで済むとは思わんかったけど……。
秋葉星で負った傷の具合を確認したい。ゆきりんさんに言われて怪我人三人は医務室へUターン。まゆゆさんはゆきりんさんの補助、楚方は心配で付き添ってくれた。あきちゃさんと友歌たちは酷い揺れによって散乱した備品を戻す作業を手伝っている。
「研究生見習い、南野美果子！ LASの操縦にはちょ〜っと自信があります。なんでもやります！ やらせてくださいっ」
「罪滅ぼしがしたいようだからなんか仕事与えてやって。私からも頼むよ」
『……ふふ。じゃあ艦内の片付けをお願い』
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年10月22日 13時
