ラピスラズリ⑯【0048】 (ページ10)

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【760】（※箇条書き）ページ10

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□智恵理と凪沙父は、そのまま少し話す

「凪沙が羨ましいです。お父さんやお母さんに……理解してもらえて」
だが、これに向こうは理解はしていないと返す
加えて……00に入ったことを許した訳でもないらしい

「えぇっ……？」
「ただ……違う道を歩んでいるだけです」
凪沙と自分、信じた道が違っただけ
でも、それでも家族であることに変わりはない。それだけ

更に。凪沙父は、CEOは寂しい人に見えたと言う
智恵理は意外な顔をした。父は昔から仕事人間だった
大きな会社のトップで、彼女も生活で不自由をしたことはない

だけど
「あの人はひとりで道を歩いている。しかも、そのことに気づいていない」

■回想・凪沙父がCEO室で聞いたこと

智恵理父は娘の映像だらけのモニターを一瞥

『もうじきわたしの娘がセンターノヴァになる。時間と空間を超える力。あの輝きが手に入るなら……芸能がどうなろうと、構わない』

□現実に戻り……

凪沙父は上記を思い出すみたいに遠くを見た。口には出さない

「形は歪んでいるかもしれない。だが……誰か一緒に歩いてくれる人を求めている。私には……そう思えてならなかった」

会話終了。双方はそのまますれ違い、別れた

少しして、智恵理たちは突き当たりがCEO室の通路に差し掛かる
早々に立ち止まり、安永に「ここからは一人で行かせて」
父は監視カメラを通じて、単身で歩き出す娘を見ていた

□CEO室の扉の前で止まる智恵理

室内の父「さあ、始めるがいい」

彼女は気を落ち着かせるために深呼吸を一度
両手はへその位置で重ねて…………歌い出した
曲は『☆の向こう側』

歌いながら、智恵理は昔のことを思い出す
この歌詞のように……悲しいときはベランダに出て、天体望遠鏡を覗いた
(キララが微かに光を帯びる)

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同時刻、フライングゲット号では
凪沙と智恵理を救出するために着々と準備が進む

ツバサは高橋/柏木/渡辺と最終打ち合わせ、
秋元/宮澤(ツインタワー)/横山などはLASの待機場所に
仮眠していた美果子と咲和も早々に起こされ、作戦に加わる

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更に同時刻、凪沙父は本社を出る。外は雨が降っていた
彼は途方もなく巨大な会社を見上げる

……別室の凪沙は、ひとり座っていた。テーブルに腕を交差して伏せていたが、自らのキララが微かに光るのに気づいて顔を上げる

そういえば裁判のときも。智恵理の気配を察知した凪沙のキララは輝いていた。実は智恵理のキララもそうだったのだ

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