778# 不可思議 ページ28
▼橘まどか
あたしたちは、先にここにいた他のWOTAから現時点でわかっていることを教えてもらう。途中で食事の時間となるが、食料は持参しているため温かい食事は遠慮する。これは秋葉星の人たちの分だから。
配膳を手伝ってからこちらもいただきます。食べながらも話は続く……と思ったけれど、次に口を開いたのはWOTAじゃなくて。声は後ろから聞こえた。
「いきなりお声がけしてすみません」
「こじはるから聞きました。本来なら『会いに行く』のはアイドルの私たちの方なのに……。秋葉星と私たちのために、藍花星からはるばるありがとうございます」
振り返る前に分かったけれど、背後には9代目もっちぃと5代目はーちゃんがいる。住民の皆さんに食事を配り終え、更には自分たちの分もよそい、ご一緒してもいいかと訊かれた。
ここに来たのは日々00の活動を後方支援してくれるWOTAが新たに増えたことで、メンバーを代表して挨拶。それと……
「秋葉星は……まさに火の海でした。研究生のとき劇場に通うために乗っていたモノレールも、初めての握手会の前に同期のみんなで服を買いに行ったお店も街も、全部燃えてしまいました」
「私たち00にとってこの星は、どこよりも大切な場所です。第二の故郷と言っても過言じゃない……。なのに、かつて同期とも暮らしてたあの寮が炎に包まれたときはさすがにショックでした」
「防衛するのも限界で私たちも避難したけれど……。まさか、そのあとあんなことが起こるなんて……」
お二人が語ったのは、悲惨な戦闘中に見た景色など。特にはーちゃんが言った「第二の故郷」が心に深く刺さった。
自分より幼い頃に家を出てアイドルを志す彼女たちにとって、秋葉星は家。土足で踏み荒らされ、放火をされたのと同じ。DES軍は00から何もかも奪った。はーちゃんは思い入れが更に強いだろう。
この星だけじゃない。敵は、今度は外にいる住民まで管理下に置こうとしている。秋葉星を堕とせば芸能禁止活動もやりやすくなる、そういう思考は簡単に想像できた。
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□5代目はーちゃんは元67期生設定
研究生時代を含めると約10年半アイドルをやってることになります
御歳24。現役ではしーちゃんの次に古参
ツバサは1年先輩、��ともちんは1年後輩
CN5代目みぃちゃん時代を生きた数少ない現役メンバーで、襲名40名前後＋研究生の厳しい選抜総選挙を経験したひとり。��もっちぃからしたら7年先輩、数年前は話しかけることも出来なかったと思う
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2024年3月16日 19時
