ラピスラズリ⑯【0048】 (ページ3)

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753#【るりとめぐ、そして】ページ3

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こじはるさんたちがフレームアウトしてから、戻ってくるまで。お話中だったために入るに入れなかった他のメンバーがチョロっと写り込む。

緊急事態ということもあってか、残されたチームゆいはんの方々と76期生は随分距離が縮まったようだ。いつぞや佐江さんに、76期は期を超えた関係が希薄だと聞いた。そんな人たちはもうどこにもいない。

ちなみに恵さんは佐江さんを見つけるなり、安心したように一息。その後に私と目が合ったが、佐江さんよりは大分軽い対応だった。はいはい分かってます、素直になれない人だから。

『都合の良い自己解釈やめて』

「耳を赤くして言われても説得力ないでーす」

悔しそうに右側を押さえていた。多分睨まれているんだけど、その顔はどうみても可愛いだ。

梅ちゃんさんとあきちゃさん、きたりえさんも同じことを思ったらしく口を揃えて言えば、恵さんは近くのみゃおさんに隠れてしまった。何も競ってはないけれど私の勝ち。なんとなく右手でピースを作る。

戯れはここまで。こじはるさんたちが戻ってきた。例の奴を合わせてWOTAは二人、計三人が一列に並ぶ。真ん中の人が『ツバサさん、皆さん！ご無事で何よりです』。その後は、揃って会釈をしていた。

さて、今度こそ話を……が。またもストップだ。申し訳なさそうに手を上げたのは彼だった。『その前にいいですか？』と。目の下には薄らとクマがある。

『しーちゃんさんに呼ばれたのですが、自分に何か……。もしかして音声とか聞き取りづらいですか？映像の方は大丈夫そうですけれど』

「あっ、違うの。ちゃんと聞こえているわよ。こんな事態になり、私たちと連絡を取るために寝る間も惜しんで尽力していると本部に聞いたの。貴方と、貴方と頑張ってくれたみんなにお礼を伝えたくてね。ありがとう」

『！ ……いえ、自分は00のために動いたまでなので』

亜杜にとって、00は何にも変え難い大事な存在。それは、WOTAを別にしてもね。00は広いネットの海で私たちを出会わせてくれたものでもある。

だから……ツバサさんを見習って、他メンが「ありがとうございます」と続けば堪らない。今の光景は、当たり前の行為を大袈裟に褒められたようなもの。感謝の声が止んできた頃、画面の向こうの彼と目が合う。

「謙虚もいいけど、礼は素直に受け取った方がいいよ」

『……なんだ。思ったより元気そうじゃん』

「心配させちゃった？」

『当たり前だろ』

自然と口角が上がった。

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