ラピスラズリ②【0048】 (ページ48)

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▼Nagisa

「あ、でもね。もし自分が次のみぃちゃんだと認められたときは有難く頂戴するよ。複雑な気持ちとは別に、推しと魂が重なるって嬉しいと思うよ」

「光栄なことは、変わりませんし」

驚いた。わたしも鈴子と同じように思っていたから。

前に聞いたことがある。過去のAKBはチーム制を設けていた。それこそグループが生まれたばかりの初期の頃、一期生から順にA、K、Bと配置された。当時のそれぞれの特色は確か……。

チームAはオリジナル中のオリジナル。バランスもよく人気が高い。チームKはしっかり者が多く、体育会系で歌やダンスも飛び抜けて高い。チームBは王道アイドルという感じの、雰囲気がほのぼのしていた。……だっけ？

「ちなみに、襲名メンバーのオリジナルがいたチームですが。まずAには、たかみな、こじはる、ともちんなど。あっちゃんもここですね。次にKは、ゆうこ、さえ、さやかなど。最後にBは、ゆきりん、まゆゆなどがいらっしゃいました」

「みぃちゃんはどのチームにいたの？」

「どこと言うのは非常に難しいです。当初いたのはチームAですが、以後チームKとBへ異動もしているので……」

へえ……ダンスが上手いAなら、当時のキャラクター性で見たらKに入れそうだ。

ふむ、と思ったところで会話が途切れる。すると、タイミングを見計らったかのようにこの部屋のドアが開いた。現れたのはケモ耳のフードを被って顔が見えない楚方だった。ぴょんぴょん、と蛙のような動きと音である。

「ぴょーんっ！ツバサが呼んでるよ〜」

カシャッ

「ソナティ、それは……カエルさん？」

「ブッブー！実はクマでした〜！」

可愛いクマさんだ。モコモコの寝巻き姿で「可愛いでしょー」と言うように、しっぽがついたお尻をフリフリしている。それに、ポーズが変わる度にシャッターを切る鈴子。

とても微笑ましい。Aも日常に口角を緩ませながら、まだ夢の中の智恵理の肩を優しく揺する。すっかり話し込んでしまったけれど、もうそれなりにいい時間だった。

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※チーム制について
wikiを初めとしたサイトなどで確認しながら書きましたが、間違いがあったらごめんなさい。