ラピスラズリ②【0048】 (ページ3)

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「も〜りりん、も〜りりん」

「えっ！？」

「彼方の盛りり足〜」

突然現れたこじはるは語尾に音符でもついていそうにルンルンしていた。

からかうように何度も言われた彼方は自分の下半身を見下ろす。も、もりり……足………と。かなりショックな様子。

「にゃんにゃん的には〜、彼方と真琴(君たち)に足りないのはフェロモンだと思うんだ」

「「フェロモン！？」」

「にゃんが特訓してあげる〜。名付けて、フェロモン盛りり大作戦！」

「「えぇー！」」

作戦名を聞いても内容が微塵もイメージできない、得体の知れない特訓に二人はプチパニック。対して蚊帳の外だった美森には興味しか無かった。ワクワクといった具合に目を輝かせている。

こじはるが彼方と真琴の手を引いて寮の方へ。美森も着いていこうとしたそのとき、右肩へ別の手が伸びて美森を止めた。後ろにいたのは……

「美森、アンタはフェロモン垂れ流しすぎ」

「まあまあ。才加」

10代目さやかと10代目さえ。休みでもやることはいつもと変わらないようだ。気が合うのか、才加と佐江は一緒に行動することが多い。今も走っていたりしたんだろう。

才加に指摘された美森だったが、フェロモンに関しては無自覚なようだ。手を項へ伸ばして髪を持ち上げたら、フェロモンが溢れ出る。

ジャージの上を羽織らずにホルターネックのキャミソールだからか肩も丸見えで……余計にセクシーに見えてしまう。その様子に、才加は「うがー！」と頭に手をつけて悶えた。

「お前は河西智美(とも〜み)か！見てられん。ほら佐江、そっち持つ！」

「あー……はいはい」

こじはるとは対称的。美森は襲名二人に両手を取られてしまった。

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【 10代目秋元才加】

(喋る)襲メンでは、たかみなに並ぶ最年長。美人だが、女性というより男っぽい。かといってガサツなわけでもない。いつも活発&元気いっぱいの頑張り屋。アイドルなのに腹筋が割れているアスリート系。自分の体を鍛えるだけでは足りず、他のメンバーも鍛えたがる。

最近共に走るようになったAを鍛えようとしたけれど失敗。二階のベランダに追い詰められても一切の躊躇なく飛び降りて、しかも着地の末に撒かれたため諦めた。その件以降、ある意味で一目置いている。飛び降りは後日注意した。

拳を振り上げてのガッツポーズが似合う。10代目さえと一緒に行動することが多い。