ラピスラズリ②【0048】 (ページ20)

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070# またの名をページ20

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時は少し遡る。ツバサを追ってきた鈴子と楚方はすっかり待ちわびて木陰で眠ってしまっていた。

仮にも00の研究生、些か危機感が足りない。しかし学校に通っていたら小学五年生と中学三年生。まだ親の庇護下にいても全くおかしくない幼子なのだ。

「……しっかしさーあ。アンタもつまんない女よね」

「ん？」

「お酒じゃなくって、水なんて」

女心を分かってくれなかったことを根に持っているのか、牛山はツバサをつまらないと言って強調した。二人の手の中には同じグラス。見た感じ同じような透明の飲み物。

しかしその中身は。牛山のはアルコール、ツバサは水だった。飲みの席で彼女はずっと水を飲んでいたのだ。理由として「これから先聖センセイの元へ行こうとしてた」と言う。

「でも……」

「ん？」

シラフの隣人が急に立ち上がるので、牛山はグラスを持ったままそれを追う。彼女が見つめるところには規則正しい寝息を立てる77期の研究生が二人。

ツバサには最初からお見通しだったのだろうか。

「この子たちを連れて帰るわ。貴重な休日、ちゃんと楽しんだのかしらね」

やれやれという様子のツバサ。

それを横目に、牛山は更にお酒を呷(あお)る。酔いも回って口が軽くなったらしい。赤い顔のままで二人が眠るのをいいことに懐かしい呼び名を口にした。

「お守りは大変だ…………、まりこ様」

三点の街灯を背にしていて、逆光のせいでツバサの表情は見えにくい。片桐ツバサという女性は過去をあまり語りたがらなかった。

優子が「卒業の理由を公開したくない人もいる」と言っていた。片桐ツバサ………かつては7代目篠田麻里子を襲名していて。彼女は元00の卒業メンバーだったのだ。

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【他の現役襲名メンバー】
※当分出番なし。そもそも台詞がないので名前を登場させるかも不明。"居るよ！"ってだけ
※これはWikipediaの内容です。

5代目片山陽加(はーちゃん)
6代目大家志津香(しーちゃん)
7代目梅田彩佳(梅ちゃん)
7代目宮崎美穂(みゃお)
7.5代目横山由依(ゆいはん)
8代目島崎遥香(ぱるる)
9代目北原里英(きたりえ)
9代目倉持明日香(もっちぃ)
10代目高城亜樹(あきちゃ)
12代目多田愛佳(らぶたん)