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「今日は誘っていただいてありがとうございました」
「ああ……うん、まさかウチも服を買うことになるとは思ってなかったけど」
「さっき撮った
「うわ。この子スルーで押し通すつもりだ。えっと、写真ね。大丈夫だよ。寮や船内とか、00の内部が見えるところを撮影するのはダメだから今後も気をつけて」
「わかりましたー」
夕方と呼ぶにはまだ早い時間。私たちは寮に戻ってきた。殆どが出払っているのか、人の気配はあまり感じない。たかみなさんと別れたらとりあえず荷物を下ろしに部屋へ。ここにも誰もいない。
タグ付け……えっと。#77期研究生になって一ヶ月、#00メンバーの休日、#with5代目たかみな、#お買い物、#私服買いました。………こんな感じかな。投稿、っと。
ふふ、と思わず笑みがこぼれた。さて……これからどうしよう。洗面所で手を洗うなどしてから寮内を散策。
「だめぇ！ もっと内股で！！」
……今の声は、こじはるさん？ 階下から聞こえた。階段を降りる。レッスン室からだ。
お休みなのにこんなところで何しているんだろう。トントン、と一応ノック。中からは何も返ってこないけれど、ドアを押して顔を覗かせる。
「こじはるさん、こんにちは。あ、彼方さんと真琴もいたんだ。おはよう」
「いやいやもう15時半だし。わたしたちにも『こんにちは』してよ」
「ていうかA、休みのこと教えてくれたらいいのに！ どこ行ってたんすか？」
「たかみなさんに誘われて買い物」
同じ研究生の二人の頭上には辞典のような厚い本が三冊ずつ載せられている。本当に何してるの……？
休日の過ごし方を簡潔に述べると「えっ！？」と真琴たちは驚いていた。そんな二人を他所に、やけにテンションが高いこじはるさんが私を見つめている。え、何。
「るーりんってプライベートはそんな感じなんだね！ 爪もお洒落さんだ〜。いつもと、また雰囲気違って良いね」
「……ぇ、あ……ありがとうございます」
「ピアスも開けてたなんて知らなかったな〜。そうだ、佐江と並んだらすごく絵になるんじゃない？ みんな格好いいって言うよ」
「そうですか？ じゃあ、そういう仕事があったら紹介よろしくお願いします」
チャンスは逃さない。彼女も「にゃん、そういうの嫌いじゃないよ」と乗り気だ。二人を置きざりで盛り上がっていると、別のノック音が聞こえた。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年7月1日 14時
