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75期は前列。二列目、三列目に77期。とりあえず寮の部屋の組み合わせで分かれた。
正面に鏡があるとはいえ、ダンス中は自分の姿しか見ていない。まだ周りを見る余裕はなかった。全体を見ていた牛山先生は彼方さんの異変に気づいたのかもしれない。
「今日のアナタ、全く踊りに気合が入ってないじゃない」
「でもっ！」
「この子たち77期生はまだレッスンを始めたばかり。可能性の塊よ。……はぁ、二年もレッスンを続けていて、こんなザマじゃねぇ」
うわ、キッツ……。その言動は、今の彼方さんには充分すぎるほど地雷である。牛山先生は記憶を巡らせるように人差し指を立てて空中にクルクル円を描くような仕草をした。
そして、智恵理の名を呼ぶ。
「アナタ、前に出てみて。彼方とポジションチェンジで。バランスを見たいから、今回だけ美森もAと代わりなさい」
「待ってください！ どうしてまだ入ったばかりの子に、」
「さっきも言ったけどバランスを見てるだけ。それに、やる気のないアナタに意見する資格はないのよ」
彼方さんは牛山先生に額を指でツンと押される。数歩後ずさり。その様子に楚方が息を飲む。
この中で交代するほど無神経な人間ではない。彼方さんが言葉を詰まらせたとき、智恵理が口を開いた。自分はできないとやけに冷静な声だ。
「まだ振りも完全に覚えきれていません。後ろから先輩の振りを見させてください」
「……ふぅん」
「私は入ったばかりです。何も分からない。……だから、先輩にしっかりしてもらわないと困ります」
ここまで言えば、リミッターが限界だったのか。彼方さんの目からは涙が今にも溢れそうだ。身を翻し、美森さんの呼ぶ声にも応じずにレッスン室を出ていってしまう。美森さんもその後を追って退室する。
智恵理の周りには織音と真琴、特に友歌は詰め寄る勢いだ。言い過ぎだ。そう言って、智恵里を悪者みたいに責める。
「お姉は素敵なんだよ！？」
全部の声を黙らせたのは楚方だった。それには怒気が込められている。まるで、一次不合格でも諦めないと語ったときのような必死さ。
「誰よりも素敵なんだよ。歌だって踊りだって、なのに……！ あなた今日から『ヤな奴』っていうニックネームにしよ！」
楚方は彼方さんのことが大好きなんだろう。だから怒れる、泣ける。智恵理を指差してヤな奴ヤな奴と繰り返した。
イライラすると足をドンッとするところは彼方さんにそっくりだ。
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ひな(プロフ) - 東雲れーたさん» これから続編に向かうところです！！とても好きです😭✨ 全部が全部脳内で有声再生されるくらい好きなのでこんな素敵な作品に出会えて嬉しいです....！ (2月2日 4時) (
レス) @page50 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - ひなさん» 当作品を読んでいただいてありがとうございます！ 放映当時のワクワクはもちろん、当作品ならではの展開もまとめて楽しんでいただけたら幸いです。 (1月31日 5時) (レス) id: 35709d1cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 00の作品に出会えたことがすごく嬉しいです...小さい頃から大好きなアニメだったので感慨深い.... (1月30日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年6月30日 15時
