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流れたのは『ウッホウッホホ』のラストフレーズの部分。私たちが右手の人差し指を立てて前に突き出すのと同時にフンギーたちが拳を空に伸ばすと、背後にあったデュアリウムの巨大結晶がひときわ強い光を放つ。
私たちを飲み込んで、守ってくれた輝き。うん、覚えてる。あの光は味方なんだと思った、そして……。
「！ これって……！」
「優子さんが見せた、あの力……！？」
「やっぱり、同じだったんですか？」
「みんなの想いに、デュアリウムの結晶が反応したのね。少なくともアタシたちはそう思っている。それぞれがキララを強力に輝かせ、バリアを出現させるほどの力を引き出した」
私たちの、フンギーたちへの想いがデュアリウムに……？ キララはオーラを感じて輝いた。あれ、これってセンターノヴァ現象の条件じゃ……？
だが、私たちが目指したのは高みではない。みんなで力を合わせて大切な場所を守ることだった。だから、発生には至らなかった？ それか……センターノヴァはやはり優子さんで、彼女一人の輝きに及ばなかったからなのか。そんなことはどうでもいいか。今ではオチのない話だ。
腕組みをするツバサさんの眉間には皺が寄っている。しかし不機嫌ではなく、何かを決心しているような。そういえばなにか思ったことがあったんだっけ？ 耳を傾けた。
「もし、
「「…………！」」
息を呑む。それはお隣と、そのまた隣に座る先輩二人もだった。芸能絶対防衛圏である秋葉星で、何も守れずに撤退するしか無かった私たち。奪還と言うのは簡単だ。けれどその方法には検討がつかず、身を隠すしかなかった。
空想が現実に変わる可能性をついに見つけた。これは前進である。……だけど、まだ見出しただけ。実現させるには足りないものが多すぎる。そのうちのひとつが……。
「凪沙と智恵理、ですね」
「二人はゾディアックの宇宙船に乗ったみたいよ。そして、その船はまっすぐ射手座星へ向かっていた」
「修理を終えた後からまたWOTAに交信を試みたのだけど、さっき本部に繋がったの。今、射手座星への侵入方法を諜報部隊に調べてもらってるわ」
WOTAと連絡が取れた！？ めっちゃ大きい。
一箇所でも通じればあとは数珠繋ぎだ。00の生存はあっという間に伝わるだろう。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年11月16日 23時
