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所は変わって秋葉星。雨と雷は止み、空はいつも通りの夕方の色に染まる。……しかし街などの居住区は異なった。どこからか音楽が聞こえたのは昨日まで。今はとても静か。色も灰色で、モニターは真っ暗。雨で火は消えたけれど煙はまだ立っている。
機能していない劇場の前には幾人ものDES兵士が。完全防備という、酷く不似合いな格好でゾロゾロと侵入する模様。そのことは今回の秋葉星の侵攻を最初に言い出したゾディアックへも一報が届いた。
「調査隊が、
「軍を中に入れるな。安全の確認をしているとでも伝えておけ」
「はい。それから……9代目大島優子は、消失が確認されました。センターノヴァ化した力を制御しきれなかったようです」
「行儀の悪いセンターノヴァだ。落ち着きが無いのは、真夏の性だな……」
AKB0048はキララドライブで逃走。行方はまだ掴めていなかった。小さな頃から面倒見てきた
これに対して実の父は「智恵理は運の良い子だ」。そして、なにか気づいたようにハッとする。デスクに手をついて立ち上がった。目を見開き、何かを期待するようだ。
「……そうか。やはりあの子が……智恵理が、わたしの太陽か！」
その言い方はまるで。……まるで。センターノヴァに相応しいのは智恵理とでもいうように。優子じゃない。智恵理がなるために、大島優子は消えた。彼女は器ではなかった。爆発にも巻き込まれずに生きている。運が良いとはそういう意味か。
あのとき、ゲートが開いたとき。ひとりきりの室内で彼はこんなことを言っていたのは一部しか知らない。優子の輝きを見て「遂に来たぞ、センターノヴァだ！」とテンションが爆上がりした様子で、意味深なことを口にしていたのだ。
『世界を変える女神を捕獲しろ！』
芸能そしてアイドル。それは言ってしまえば娯楽だ。センターノヴァは、キララという発光生命体が発見されたから生まれた、AKBにはない00のみの制度。それがchange the world……世界を変えるとはどういうことなのか。
運営サイドは知らない。00にとって大切なのは愛を届けること、大切なモノのために戦うこと。それだけ。ゲリラライブは非合法な活動に該当するため対策はとるが……本拠地に置いては宙域の護衛のみ。ゾディアックは00よりも多くの情報を集め、機を待っていた。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年9月20日 10時
