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藍花星で研究生公演の決定。セットリストには次代のセンターノヴァ候補が代々抜擢されて歌ってきた『渚のCHERRY』も入っている。
あっちゃんを最後に、制度が廃止されてからは誰も歌っていない。なのに今回これを組むということは……。どういうことを意味しているのか一部のメンバーは悟る。運営がそのとき最も期待している、もしくは実力を認めている。しかし数少ないソロ曲を任されたのは凪沙だった。
『え……？』
『わたし、出来ません！ ソロなんて……歌も上手くないですし！ みんなの方がずっと』
『これは決定事項よ！』
正直、これは意外。なんで？ 凪沙？ 研究生の中にはとくの昔に襲名できる力を持つメンバーがいた。それが……75期、東雲彼方。彼方は77期研究生が入ってくるずっと前からオリジナル高橋みなみに最も近い魂まで成長していた。
だが、高橋みなみの席は在位。一度に同じ名前は襲名できないことから保留扱いとされていたのだ。もちろんその事実は本人は知らない。……ソロ曲の話に戻そう。彼方以外で実力が伴うメンバー……それなら77期の智恵理やAも、該当するかもしれない。
智恵理は華があり、候補生のときから何事も人一倍真剣に取り組む。Aは襲名組と仲が良く、劇場より先にモデルとして開花し「77期研究生」を00のファンに知らせた。更には76期の恵、彼女に火をつけたのも彼女だった。
凪沙が選ばれた理由。それは……凪沙が、もっともキララを輝かせていたから。ポニテ型のキララ。それを連れているのは智恵理だった。しかし輝く殆どは凪沙がいるとき。オーディションや凍原星公演、グラビアの撮影。キララを輝かせていたのは彼女なのかもしれない。
確信はまだ持てなかった。だから、ソロで歌わせたら分かるんじゃないか。そう思い、凪沙を抜擢する。
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公演当日はDESの猛攻により、一時撤退。しかし、どういうわけか消えたはずのあっちゃんの声が聞こえる。そして異常なほどのキララの輝き。00は藍花星に戻ってライブを再開した。
そこで、驚くことが次々と起こる。凪沙や智恵理、A以外の研究生ひとりひとりが輝く。彼女たちと襲名組、その場の全員にキララが生まれる。襲名キララが【高橋みなみ】にたかみなを選ぶ。ならば、彼方の魂は……。
ツバサの目の前では。キララが研究生10人の姿を映す。
" センターノヴァ、センターノヴァ、センターノヴァ "
声の主によると、この中に可能性がある者がいるらしい。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年9月20日 10時
