ラピスラズリ⑬【0048】 (ページ14)

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研究生オーディション、二次審査。通称セレクション。00では研究生候補すなわち候補生を対象としたものだった。セレクションが行われる以前は歌唱審査をパスできれば研究生となれた。

……しかし、DES軍が力をつけてきてからは、レッスンより先に戦闘訓練を行うことに。すると活動辞退をする者が次々に手を挙げた。中には辞退せずに夢を叶えようとするメンバーもいた……が。いつまでも襲名できず、結局辞めてしまう。

セレクションが導入されたのは、どんな状況でも全力を尽くす00らしさを培うためだ。結果がどうでも全て自身の成長につながるから。00初代総支配人曰く「やる気はあるけど中々形にならない。ファンはいるけど大事な資質が抜け落ちている。そういう矛盾を埋める判断をしている」。

それからは、例えば歌やダンスがいくら上手くても「ステージで命を落とす」ならば不合格。だがそれも芽が出ない者に対する優しさのひとつなのだ。多くは『00になりたい』という想いだけ。『怪我もしくは死亡しても運営は一切の責任を負いかねます』という注釈をろくに読まないで応募していた。

『あのこたち……』

セレクションは模擬戦闘。ツバサは首から下げた双眼鏡を覗いては脱落者をチェックしていく。フライングゲットのレッスン室いっぱいにいた候補生はすぐに残り少なくなった。今回も不作だ。あとは残っているのは……。

その中には、あのとき先聖がリリックを綴った少女たちが。見込みがなければ容赦なく落とす。けれど、彼女たちは逃げない。泣かない。仲間やライブを守るために戦った。00に何より大切な、どんなときでも仲間を思いやる気持ちを持ち続けた。

『よってここに残ったみんなは全員セレクション合格！ AKB0048の、第77期研究生となります。さあ……武器をマイクに持ち替えて、私たちと銀河に歌を届けましょう！』

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研究生のアンダー制が復活。それを指示したのは勿論……

" アンダー、アンダー…… "

『ですが！先聖っ』

" アンダー…………！ "

あの頃から、今までよりも活発に意志を語るようになった。それに……あの歌詞、いくつめのなんちゃら。ツバサ曰く「77期生が現れてから、まるであの子たちに反応しているかのように歌詞が綴られるようになった」。

ということは、偶然などではない。77期生に触発されて歌詞が綴られた。13代目あっちゃんを失った00にはできなかったが、77期生にはS.クワドラプルを動かす力がある。

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