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[ 勝己 side ]
．
幼少期、おれは派手に転び
おでこや膝から出血していた。
おれは強いから、泣かない。
そこらのすぐ泣く弱いヤツと違っておれは強いから。
「 ねぇねぇ！」
「 おまえ、だれだ？ 」
後ろから声をかけられ振り向くと
水色頭のバカっぽいやつがいた。
「 私、Aって言うの！
いっぱい血が出てる。…痛そうだね 」
「 あっそ…い、いたくねぇし…！」
「 名前、なんて言うの？ 」
「 ……かつき。」
「 かつきくん…！
よしよし、泣かないで偉いね 」
そう言って、おれの頭を撫でた。
変なヤツ。
するとAは、手の平から水を出し
おれの傷口に少量の水をかけはじめた
「 …おまえの個性、水をだせるのか？」
「 うん！かっこいいでしょ〜 」
「 おれの個性の方がかっこいいし強いんだぜ 」
「 え！見たい！！」
そう言った瞬間、手の平から水がドバッと溢れ出てきた。感情が高まると水の出る量が増えてしまうらしい。
「 わぁっ！ごめん！！ 」とハンカチを取りだし、濡れたところを拭きだすA。
「 これくらい、大丈夫だよ 」
こんどは、おれが水色の頭を撫でる。
Aには、
なんでか分からないけど腹も立たなかった。
「 いっぱい濡らしちゃってごめんなさい 」
少ししょんぼりしながら言うあいつにおれは
「 こんなのおれの個性で乾く 」
と、3.4回手の平で爆破をおこす。
目をキラキラ輝かせるAに
おれは得意げになって何回も見せた。
…
それからこの公園で待ち合わせするようになった。
「 なぁ、約束しよう 次会ったら ＿＿＿ 」
なんて会う口実を作って。
Aと過ごす時間は楽しかった。
何を言っても怒らないし、何をやっても褒めてくれる。
でも、いつからかあいつは来なくなった。
待ち合わせ場所の公園で
何時間待っても来なかった。
毎日通ったが来なかった。
俺はムカついてもう行くのをやめた。
アイツの顔が忘れられなかった。夢にまで見た。
そんな夢にまで見たアイツが今俺の目の前の席に座っている。
でも、そんなアイツは
俺と会ったことすら覚えていなく、男がいる。
．
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h - あむさん» わぁぁあぁあ更新あがとうございます！！毎回楽しみに読ませてもらってます(*^O^*) (2020年5月15日 22時) (
レス) id: 8b0345eb1b (このIDを非表示/違反報告)
あむ(プロフ) - hさん» わーッ、！！嬉しいお言葉ありがとうございます！！！！(；＿；)更新頑張ります！！ありがとうございます(ToT) (2020年5月14日 12時) (レス) id: fdeb293124 (このIDを非表示/違反報告)
h - めっちゃ面白いです！！好きです！更新がんばってください！！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: 8b0345eb1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ | 作成日時：2020年4月6日 1時
