33 ミンハオside 10/23 11:36 改稿 ページ34
この頃、頻繁に同じ夢を見る。
それは以前Aと訪れた海辺の夢。
穏やかな夢だった。幸せだった。
だけど、目覚める度に虚無にも似た感情が込み上げた。
あの日俺はAにキスをした。一瞬の出来事でAは驚いていた。
その顔も可愛らしくて、愛おしくて、大切だった。
そんな幸せな思い出を何度も何度も夢に見た。
ついに耐えられなくなった俺は朝、Aの部屋を訪ねた。当然、朝早くにAは起きていることはなかった。
静かに寝息を立てて幸せそうに寝ている。その長いまつ毛に閉ざされた瞼の裏側では今頃どんな夢を見ているの？
俺と同じ夢を見てたらいいのに。
形のいい頭に優しく触れる。髪の毛も一本一本が繊細で、柔らかかった。
絵に描くよりも実物の方がもっと綺麗だった。
どうしよう、俺、Aのことが好きだ。
だけど夢の世界よりも満たされた幸せを掴むことがこの上なく怖かった。幸せになるより先に拒絶されたらどうしよう、なんて考えてしまった。
結果この家は夢に魅せられ夢に怯える男と、そんな夢に出てくる愛おしい女の子の二人が暮らす歪な空間になっていた。
｢……？｣
頭の違和感に気付いたのかAが起きる。俺が目の前にいることが不思議だったようで何度も瞬きをした。
｢おはよ｣
そしてそのまま頭を撫でていた手をAの頬に当てて何度もさする。
Aはやっぱり拒絶せず、ぼんやりとしている。
ごめんね、好きなんだ。だけど、怖いんだ。
そんなこと言えるわけなく朝は過ぎていった。
そしてその日、中国に住む両親から仕送りと手紙が来た。
その仕送りの中には中国行きのチケットが往復も合わせて入っていた。
少し、頭を冷やそう。
俺は自分の分のチケットと、必要最低限の荷物を持って中国に戻った。
なんでチケットが入っていたんだろう。そんな疑問も半分に、飛行機の景色を眺めた。
窓の向こうの青に何故かAの顔を思い出す。これは、恋なのだろうか。それとも、愛なのだろうか。
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お久しぶりです。更新復活します。
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遥灯(プロフ) - ゆんゆんぎっぎさん» アアッ！！ おはようございます、はじめまして！！ そう言ってくださるととても嬉しいです.......！！ ファッション97ですね！ 了解です！！ ありがとうございます！ (2019年5月11日 8時) (
レス) id: 236ba4c159 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆんぎっぎ(プロフ) - 初めまして！この作品がとても好きで更新されるとすぐに読んでいます！体調に気を付けて過ごしてくださいね！そして、新しいお話はファッション×97lineが読みたすぎます！！ (2019年5月11日 8時) (レス) id: efcecc1442 (このIDを非表示/違反報告)
遥灯(プロフ) - 妄想トマトさん» ｱｱｱｱｯ!! ありがとうございます！！ 今日診察の方にいったのですがただの喉風邪と診断されました（ ずっと熱が出ていてしんどかったのに....... ありがとうございます！ ぼちぼち更新していきます！ (2019年4月30日 19時) (レス) id: 236ba4c159 (このIDを非表示/違反報告)
妄想トマト(プロフ) - この作品めっちゃ大好きです！はおペンなので嬉しいです。応援してます！インフル大丈夫ですか？私も先週あたりにインフルになりました！めっちゃ辛いですよね泣 更新楽しみに待ってます！ (2019年4月29日 8時) (レス) id: b5f65a3aa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥灯 | 作成日時：2019年4月23日 21時
