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ミンハオの声が聞こえてまもなく、彼は私の元へ走ってやってきて先輩を蹴飛ばした。


「なに、やってるんだよ」

気付けばミンハオは私を抱きかかえ、ものすごい剣幕で先輩にどなりつける。


「待ってよ。ミンハオ、敬語すら使えないの?」

それに対して先輩も負けじと落ち着いた怒りをぶつける。
だけど声が震えていた。


「…………ホン・ジス先輩、貴方がそこまでとは思いませんでした」
「今までどんな印象を僕に抱えていたかわからないけど、僕は元々こういう人間だ」
「Aから離れてください」
「ひどいな、動いただけじゃないか」

先輩はジャケットを脱いで腕の骨を鳴らす。


そして喧嘩が始まる。

私はそれを泣きながら見ることしかできない。



凄まじい風を切る音、肉が叩き込まれる音。

お互い、細く華奢な体型だけど力強い攻撃を続けていく。



優勢は、ジョシュア先輩だった。


「この程度だったの? ミンハオ」

「まだ!」



だけど、負けじとミンハオも攻撃を繰り返す。






そして激しい攻防を繰り返した後、二人は同じタイミングで倒れ込んだ。


「……ああ、引き分け」
「風邪なのに、こんなことさせるだなんて」

二人は打ち解けたのか、穏やかな会話をしている。

私はどうしていいか分からず二人のそばへ駆け寄ってお互いの手当をする。


「あの、あの、大丈夫?」

「え、うん、……大丈夫だよ。僕は…………だけど、ミンハオのほうが大変じゃないかな」


先輩はへらへら笑いながらミンハオを指さす。

そこには疲れ切った表情のミンハオ。


「ミンハオ、」


私はミンハオに触れた。熱かった。




「ごめんね、……もうAちゃんにもミンハオにも近付かないから、最後に家に運ぶことを手伝わせて」

先輩は笑いながらミンハオを背負って画廊を出る。

私も、それに続くようにドレスの裾を持ちながら画廊を出た。

18 ミンハオside→←16



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作品ジャンル:タレント
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遥灯(プロフ) - ゆんゆんぎっぎさん» アアッ!! おはようございます、はじめまして!! そう言ってくださるととても嬉しいです.......!! ファッション97ですね! 了解です!! ありがとうございます! (2019年5月11日 8時) (レス) id: 236ba4c159 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆんぎっぎ(プロフ) - 初めまして!この作品がとても好きで更新されるとすぐに読んでいます!体調に気を付けて過ごしてくださいね!そして、新しいお話はファッション×97lineが読みたすぎます!! (2019年5月11日 8時) (レス) id: efcecc1442 (このIDを非表示/違反報告)
遥灯(プロフ) - 妄想トマトさん» アアアアッ!! ありがとうございます!! 今日診察の方にいったのですがただの喉風邪と診断されました( ずっと熱が出ていてしんどかったのに....... ありがとうございます! ぼちぼち更新していきます! (2019年4月30日 19時) (レス) id: 236ba4c159 (このIDを非表示/違反報告)
妄想トマト(プロフ) - この作品めっちゃ大好きです!はおペンなので嬉しいです。応援してます!インフル大丈夫ですか?私も先週あたりにインフルになりました!めっちゃ辛いですよね泣 更新楽しみに待ってます! (2019年4月29日 8時) (レス) id: b5f65a3aa6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遥灯 | 作成日時:2019年4月23日 21時

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